宮城県警捜査1課は29日、2011年5月に石巻市で見つかった遺体の身元が、東日本大震災の津波で行方不明になっていた同市南浜町の無職、阿部きうさん(当時99歳)と判明したと発表した。
同課によると、遺体は自宅から約13キロ離れた同市竹浜の入り江で漁師が発見した。損傷が激しく身元の特定が難航したが、発見場所から住んでいた場所を推定し、女系親族に受け継がれるミトコンドリアDNAの鑑定で複数の親族と遺伝子情報が一致。骨格から再現した似顔絵などが決め手になったという。
阿部さんは当時1人暮らしだった。身元の特定を受け、おいの管野一之さん(79)は、「9年という長い年月がたった今でも捜し続けてくださったことに感謝申し上げます。叔母を供養できることを大変うれしく思います」と話したという。
市は7月2日に遺体を管野さんに引き渡す予定。県内で見つかった震災による身元不明遺体はなお7体あり、県警は引き続き情報提供を呼びかけている。【面川美栄】