都知事選で歴代2位となる366万票を得て勢いづく“女帝”小池都知事が、早速、安倍政権にケンカを吹っ掛け、物議を醸している。
都内で1日当たりの感染者が連日100人を超える中、小池知事は都外への移動自粛を呼び掛けている。それに対して、菅官房長官は7日、会見で「一律に移動自粛を要請する必要があるとは考えていない」と、小池知事の自粛呼びかけを否定。西村経済再生相が、こうした政府見解を小池知事に伝達したという。
その西村大臣も6日、BSフジの番組で「国の方針としては県をまたぐ移動は自由にしている」とチクリ。菅長官、西村大臣は、政府と真逆の見解を示す小池知事を苦々しく思っているという。
「政府は今月10日にイベント開催制限や県をまたぐ移動についても緩和する方針です。予定通りに制限を緩和し、看板政策の国内消費喚起事業『Go Toキャンペーン』を滞りなく実施していきたいと考えている。『県境またぐな』という小池知事の発言は政府の考えと逆行している。官邸周辺は『小池知事が余計なことを言っている』『騒いで足並みを乱す気か』とカンカンになっています」(官邸事情通)
■国と都の方針がバラバラ
一方の小池知事サイドは、政府の「Go Toキャンペーン」を批判しても、国民の支持は得られると踏んでいるようだ。
「Go Toキャンペーンは、事業総額1兆6794億円のうち事務委託費が3095億円と高額で、国会で野党の追及の的になっている。東京で感染が拡大する中、『そんなことやっている場合か』と感じる国民も多い。2期目開始早々、求心力アップを狙いたい小池知事が今後、批判の対象にする可能性があります」(永田町関係者)
しかし、両者のケンカに対し、さすがに野党からも「国と都の方針がバラバラだ」と批判が噴出している。高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)はこう言う。
「感染症対策は科学や医学に基づくものであり、国と都で方針が割れるのは不自然なことです。結局、国政への野心があるという小池知事と、経済対策を進めたい国の引っ張り合いになっているのでしょう。最終的に混乱するのは国民です。国と都は思惑を捨て、冷静な議論をすべきです」
ケンカしている間に第2波到来なんてことになれば、目も当てられない。