【ラサール石井 東憤西笑】#13
まずは今回の九州地方を中心とする豪雨の被害に遭われた皆さまにお見舞い、お悔やみ申し上げます。
まだまだ梅雨は続き予断を許さない状況、どこぞの「コメンテーターを批判するコメンテーター」の方が「危険な場所には住まない、移動してもらう」というようなことをおっしゃったらしいが、そんなこと簡単にできるわけがない。
しかも最近の災害、とくに豪雨の災害は予期せぬ場所に直撃する。どこにやってくるかわからない。それも予想しない速さと量で降ってくる。さらに避難場所のコロナ対策まで考えなくてはならない、となれば自治体の長は本当に大変だろう。
いや、東京も同じこと。また今年も猛暑に台風、40年も前から来る来ると言われ続けている地震だって心配だ。コロナさえもまともに対処しきれていないのに、まさかそれすらも自衛しろと言われたらもう地獄絵図だ。
そんな中の都知事選。現職に完敗。うーん、なんともモヤモヤする。
いや、あまりの票数の差も確かに驚いた。もう少し取れるかと思った。
■SNSの盛り上がりもコップの中の嵐
だがそれよりも投票率である。いや、コロナ禍とはいえ前回よりも下回ってしまうとは。SNS上の盛り上がりはかなりあったように思ったのだが、悔しいことに、まだまだコップの中の嵐であった。
組織票というものは、上から言われて嫌々ながら書かされるものだと感じていた。そんなの投票所でいくらでも自分の好きに書けるのに、嘘つけばいいだけでしょ、と思っていた。
しかしどうも組織票というのは、自分がその組織に所属しているという確証のようなものであるようだ。どうやらこの国の多くの人は「多数派につく安定感」や「勝ち馬に乗る」ことを望んでいるらしい。都知事に小池氏がふさわしいか、ということよりも、都知事は小池氏でいい、という何か大きな力に任せておいた方が正解だ、と考えている。
私が若い頃は、おじいちゃん、おばあちゃんが「自民党に入れとけば間違いないでしょ」とニコニコ言っていたものだ。さすがにもうそんな時代ではないと思っていたが、実は何も変わっていなかった。
コロナが蔓延してから、グローバリズムも多様性も、変わったと思っていたことが何も変わっていなかった、と知らされる。まだまだ闇の中でもがいていかなければいけないのか。
(ラサール石井/タレント)