新型コロナウイルスの影響で大幅に規模が縮小された祇園祭で17日、榊(さかき)を白馬の背に立てた行列が街を練り歩く「御神霊渡御祭(ごしんれいとぎょさい)」があった。八坂神社(京都市東山区)によると、約1150年の歴史がある祇園祭で初めてという。
応仁の乱で神輿(みこし)の渡御ができなかった際、室町幕府が代わりに榊を使うよう命じたとする伝承に基づく。実際に行われた記録はないというが、今年は17日に予定されていた「神輿渡御」が中止に。もともと祇園祭は疫病退散を願ったのが始まりとされており、八坂神社がコロナ終息を願って実施することにした。
神職や氏子ら約30人と馬の行列は午後6時ごろ八坂神社を出発。御旅所(京都市下京区)に到着後、3本の榊を抜いて台座に供えた。また午前中には、同様に中止になったクライマックスの「山鉾(やまほこ)巡行」に代わり、山鉾保存会の代表者らが榊を手にして四条通を歩いた。【矢倉健次】