難病の筋
萎縮
( いしゅく ) 性側索硬化症(ALS)の女性患者(当時51歳)を殺害したとして、医師2人が京都府警に逮捕された嘱託殺人事件で、元厚生労働省技官の医師大久保
愉一
( よしかず ) 容疑者(42)(仙台市)が、事件に関するやりとりをパソコンから削除するよう女性に指示していたことが捜査関係者への取材でわかった。事件当日に2人が女性宅を訪ねた際も偽名を使っていた。府警は2人が関与の発覚を免れようとしたとみている。
大久保容疑者は、医師山本直樹容疑者(43)(東京都港区)と共謀し、昨年11月30日午後5時30分頃、京都市中京区の女性宅で、女性の依頼を受けて薬物を投与し、殺害したとして、今月23日に逮捕された。2人は女性の主治医ではなかった。
捜査関係者によると、大久保容疑者と女性は2018年末頃にSNS上で知り合ったとみられ、ツイッターで「安楽死」に関するやりとりを繰り返していた。府警が、女性のパソコンなどを解析したところ、事件の計画については、第三者に見られずに直接やりとりできる「ダイレクトメッセージ」という機能やメールを使い、事件1週間前頃から当日の段取りなどを詳細に打ち合わせていたという。
その際、大久保容疑者はダイレクトメッセージやメールの履歴を実行日までに削除するよう女性に指示。女性は従ったが、一部のやりとりの画面を画像としてパソコン上に保存していたという。女性は事前に山本容疑者の口座に計130万円を振り込んでおり、府警は、女性がだまされた場合に備えていたとみている。
京都地裁は25日、2人の勾留を認める決定をした。期間は来月3日までの10日間。