コロナ禍の拡大が止まらない。国内では7月31日、1578人の感染者が報告され、過去最多を更新した。ところが、政府はこの期に及んでも、新型コロナウイルス感染症対策分科会にほぼ丸投げ状態で、業を煮やした沖縄、岐阜両県が独自の非常事態宣言を出すなど、“地方の乱”が勃発した。全国一律の対策が急がれる中、収拾が付かない泥沼に陥っている。
東京都では463人、愛知では193人の感染者が新たに確認され、いずれも過去最多を更新した。政府は重症者が少ないことなどを理由に「4月の緊急事態宣言時とは異なる」と再発令には否定的だ。
31日に開かれた分科会は、地域の感染状況を「レベル0~3」の4段階に分類し、対策を講じる案を政府に提示したものの、次の段階に移る予兆を把握するための「指標」は示されなかった。
指標は感染拡大を阻止する“切り札”となるだけに、肩すかしを食らった格好だ。主に専門家で構成される分科会に丸投げすることで、「政府への批判をかわそうとしている」という、うがった見方も出ている。
そんな状況に、地方は黙ってはいなかった。
沖縄県は31日、71人の感染を確認したと発表。県の1日当たりの発表数は5日連続で最多を記録した。玉城デニー知事は独自の緊急事態宣言を発令し、「国も緊急事態を宣言するべき」との考えを明らかにした。岐阜県も県独自の「第2波非常事態」を宣言し、名古屋市で酒を伴う飲食をしないよう県民に求めた。
大阪府は感染者が多い大阪市の繁華街・ミナミで6日から20日まで、酒を提供する飲食店などに営業時間の短縮や休業を要請する。京都府は飲み会や宴会を2時間までにするよう府民に呼び掛けた。
東京都では7月に入って感染者が急増し、1カ月で6466人にのぼっている。小池百合子知事は「状況がさらに悪化すると、都独自の緊急事態宣言を出さないといけない」と危機感を示した。
だが、具体的な対策を示すことはなく、「コロナ対策を緩めてはいけない」と話すだけで、お願いに頼るしかない現状を反映するかのように苦しい答弁に終始した。