「おとこを見せた」「おとこを上げた」……玉木雄一郎と彼を持ち上げる人々に見る時代錯誤のホモソ的価値観

◆「時代遅れのおとこ」と、無理して一緒になる必要は、ひとつもない

「理念が合わない」

立憲民主と国民民主の合流新党に参加しないことを表明した玉木雄一郎氏は、不参加の理由をこう説明した。

そういう彼を、彼の支持者たちは熱心に応援している。いかにその政治家が愚劣なことをおこなおうとも、いかにその政治家の選択が地獄に至る道であろうとも、なにがあってもその政治家を応援し、称揚するのが支持者の務めだとするならば、玉木氏とその支持者の紐帯は、古来稀なほど、強固で美しい。

玉木氏が態度を頑なにし、合流新党に参加しない方向に進むにつれ、元来彼を支持してこなかった人々や、今後も彼を支持するつもりはないものの、今次の合流話では玉木氏に理があるという人々が、雨後の筍のように、玉木氏の周りに集まり出している。

◆玉木氏を持ち上げる人々の顔ぶれ

「国民民主党の玉木雄一郎代表、自身は新党の合流には加わらず、事実上の分党との一報。漢を見せたが、玉木代表と山尾議員の他に何名がついていけるか」

維新の音喜多駿議員は、こう、玉木氏が「おとこを見せた」ことを評価した。

「やばい玉木代表、漢すぎて泣きそう」

思わず目頭を熱くするのは、「世間から見ればやや右寄りの素浪人」を自称する宇佐美典也氏である。公職選挙法や政党助成法や政治資金規正法の規定を完全に無視しなければ実現できない「分党」なる路線をあえて進もうとする玉木氏の姿に「おとこすぎる」側面を感じたらしい。

◆「おとこのなかのおとこ」

「内ゲバするぐらいなら、政党助成金なんて全額国庫に返せばいい」とぶち上げた玉木氏にはいま、「おとこらしい」「おとこの正論」「おとことして、いさぎがいい」との「称賛の声」が、ひきもきらず寄せられている。

そして、「立憲民主党と合流せず、新党を立ち上げることこそ、おとこの花道だ」と、新党路線を歩もうとする玉木氏を支持する声が、普段は自民党を支持している人や、あるいは維新を支持しているような人から寄せられている。彼・彼女たちには「おとこの意地」を貫き、「おとこのケジメ」をつけて、「おとこの花道」を通り、「おとこをあげ」た玉木雄一郎氏は、「おとこのなかのおとこ」に見えるのだという。

◆なるほど、たしかに

「私たちは、公正で透明な社会システムを通じて、人間の営みと基本的人権を尊重した自由な社会を構築します。私たちは、あらゆる差別に対し、断固として闘います。私たちは性別を問わずその個性と能力を十分に発揮することができるジェンダー平等を確立するとともに、性的指向や性自認、障がいの有無、雇用形態、家族構成などによって差別されない社会を構築します。」

合流新党の綱領案には、こうある。

「おとこの意地」を貫き、「おとこのケジメ」をつけて、「おとこの花道」を通り、「おとこをあげ」た「おとこのなかのおとこ」玉木雄一郎氏と、「私たちは性別を問わずその個性と能力を十分に発揮することができるジェンダー平等を確立する」との綱領を掲げる合流新党は、 なるほどたしかに、「理念が合わない」。

<文/菅野完>