「日本中を恐怖の渦に…責任痛感」 常磐道あおり殴打、宮崎被告に3年8月求刑

茨城県守谷市の常磐自動車道で2019年8月に起きたあおり運転殴打事件など3事件で、強要と傷害の罪に問われた会社役員、宮崎文夫被告(44)に対し、検察側は31日、水戸地裁(結城剛行裁判長)の公判で懲役3年8月を求刑した。弁護側は執行猶予付き判決を求めて結審した。判決は10月2日。
検察側は論告で、3事件とも高速道路を走行中だったことから、「一歩間違えば被害者が命を落としかねない危険性があった」と主張。特に常磐道の事件について「周囲の交通量が少なくない中で、執拗(しつよう)に幅寄せや割り込み、低速走行を繰り返している上、脅迫文言の内容も多大な畏怖(いふ)心を与える苛烈なもので最も悪質」と指摘した。
弁護側は、過去にあおり運転行為に強要罪が適用された例はないとして「(法の下の)平等原則に反する」と強調。宮崎被告が当時、他人から悪意を持たれていると強く疑う猜疑(さいぎ)性パーソナリティー障害を患っており、今後も受診の必要があると述べた。
宮崎被告は最終意見陳述で、持参したメモを読み上げる形で「被害者に大変怖い思い、痛い思いをさせて本当に申し訳ないことをした。日本中を恐怖の渦に巻き込んでしまった責任を痛感しています」などと謝罪した。
起訴状などによると、宮崎被告は19年8月10日、常磐道上り線でスポーツタイプ多目的車を運転。20代男性の車に幅寄せや割り込みを繰り返し、前方に止めて無理やり停車させ、男性を殴って軽傷を負わせたとされる。19年7月にも、愛知県岡崎市の新東名高速と浜松市の東名高速であおり運転をしたとされる。【川島一輝、森永亨】