「わいせつ目的で襲おうとした」 福岡の女性殺害 逮捕の少年が供述

福岡市中央区の大型商業施設で女性客が刺殺された事件に絡み、銃刀法違反容疑で現行犯逮捕された住居不定の中学生の少年(15)が、殺害現場とみられる1階女子トイレ近くで被害女性の後ろを歩いていたことが、捜査関係者への取材で判明した。施設内の防犯カメラに映っていた。少年が「わいせつ目的で襲おうとしたが、抵抗されたので刺した」という趣旨の供述をしていたことも判明。福岡県警は、少年が施設内で偶然見かけた面識のない女性の後をつけ、トイレ内で襲ったとみて調べを進める。
また、少年が所持していた包丁が施設内の店舗から万引きされた盗品だったことも判明した。女子トイレ内からは別の包丁も見つかっており、県警は、少年が女性を脅すために2本の包丁を盗んだ可能性があるとみている。逮捕時、少年に所持金はなかった。
県警によると、少年は8月28日午後7時半ごろ、同区の商業施設「MARK IS(マークイズ)福岡ももち」の1階で刃渡り18・5センチの包丁を持っていたとして現行犯逮捕された。同じ頃、近くの女子トイレで同市南区のアルバイトの女性(21)が血を流して倒れているのが見つかり、間もなく死亡が確認された。
捜査関係者によると、少年が所持していた包丁に付着していた血液と女性の血液のDNA型が一致した。女性は首や胸などに致命的な刺し傷や切り傷が数カ所あり、手などには身を守ろうとする際につく防御創もあった。一方、着衣の乱れはなかった。県警は、現場の血痕の状況などからトイレ内で抵抗した女性が刃物で執拗(しつよう)に襲われたとみて慎重に捜査している。
捜査関係者らによると、少年は九州出身で、幼い頃から児童福祉施設で暮らしていた。26日に西日本にある少年院を仮退院し、福岡県内の更生保護施設に移ったが、翌日行方が分からなくなっていた。少年は「バスで福岡市内に向かった」という趣旨の供述をしており、県警は更生保護施設から現場までの詳しい足取りを調べている。【一宮俊介、浅野孝仁、中里顕】