畑に囲まれた静かな赤城山の山麓地域で何が起きたのか――。前橋市富士見町皆沢のラブホテル「ポエム」の中庭で女性が血を流して倒れているのが見つかり、死亡が確認された。周辺住民には不安が広がっている。
死亡したのは、このホテルを経営する堀越つる子さん(71)。10日午前9時50分頃、ホテルを利用しようとした客が、うつぶせに倒れた堀越さんを発見して110番した。堀越さんの左肩背部には、刃物で刺されたとみられる傷があった。群馬県警は殺人事件と断定し、前橋署に106人態勢の捜査本部を設置した。
県警の発表によると、堀越さんはホテル内の住居で長男(36)と2人で暮らしていた。事件当時、長男は外出中で、利用客は3組6人いたという。
捜査関係者によると、堀越さんは10日朝に襲われたとみられるが、ホテル内は客室を含めて荒らされた形跡はなく、凶器は見つかっていない。
近くで飲食店を営む女性(42)は「昨年の春に開店してから何度か店に来てくれた。いつも明るく、『この料理が好き』と自分の意見をしっかりと話していたのが印象的だった。亡くなったことが信じられない」と驚きを隠せない。
近所に住む30歳代の男性は「幼い子どもがいるので、犯人が見つかっていないのは怖い」と話した。
市教育委員会によると、現場付近の白川小など市立6小中学校では10日、子供たちの安全のため、保護者に迎えに来てもらったり、教職員が引率する集団下校にしたりした。11日朝も集団登校の措置を取る。