河井前法相が弁護人全員解任 19年参院選買収 公判止まる可能性

2019年の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件で、公職選挙法違反に問われた前法相の衆院議員、河井克行被告(57)が15日、弁護人6人全員を解任した。克行議員と、妻で参院議員の案里被告(46)の公判は、起訴から迅速に判決を言い渡すよう努める「百日裁判」の対象だが、公判が一時ストップし、審理日程が大幅にずれ込む可能性が出てきた。
関係者によると、克行議員は15日、案里議員とともに東京地裁の公判に出廷。閉廷後、地裁に解任届を提出した。弁護人には「全員解任させてもらいます」とだけ述べ、理由は説明しなかったという。弁護人は取材に「保釈されないことなどに限界を感じたのではないか」としている。
刑事訴訟法は、刑の上限が懲役または禁錮3年を超える起訴内容を審理する場合、弁護人がいなければ開廷できないと定める。克行議員も該当するため、後任の弁護人が選任されるまで公判は開けない。16日からは、夫妻から現金を受け取ったとされる地元議員の証人尋問が始まる予定だが、地裁は今後、検察側や案里議員の弁護側にも意見を聞いた上で、期日の取り消しや、案里議員の公判との分離を検討するとみられる。
夫妻はいずれも無罪を主張しており、公判では、検察側が地元議員ら139人の証人尋問を申請。12月まで55回の期日が指定され、判決は越年する見通しとなっていた。【二村祐士朗】