難病患者の安楽死をめぐり29日、京都府警に有印公文書偽造容疑で再逮捕された2医師。かねて安楽死に肯定的な主張をしていたが、海外で安楽死するために使われる診断書を偽名で作成した容疑で再逮捕された。違法性を認識し、自らの存在を隠す意図があったのか。府警は、偽名を使った動機などの解明に乗り出す。
有印公文書偽造容疑で再逮捕された大久保愉一(よしかず)容疑者と山本直樹容疑者。2人は大学生だった平成12年ごろ、全国の医科大の学生らによる研究サークルに所属しており、このころに知り合ったとみられる。
以降の交流は明らかになっていないが、2人は平成27年、共著で「扱いに困った高齢者を『枯らす』技術」と題した電子書籍を出版した。紹介文には「老人を、証拠を残さず消せる方法がある。医療に紛れて人を死なせることだ」などとつづっていた。
また、大久保容疑者は数年前から、ブログやツイッターに安楽死について肯定する持論を繰り返しつづっており、「神経難病などで『日々生きていることすら苦痛だ』という方には、(中略)一服盛るなり、注射一発してあげて、楽になってもらったらいい」などと主張していた。
こうした中、2人は京都のALS患者への嘱託殺人容疑で逮捕、起訴された。捜査関係者によると、2人は今回、偽名で診断書を作成した疑いが持たれているが、京都の事件でも自らの存在を隠すような行動を取っていた。犯行当日、2人は女性宅を訪れた際、女性の知人を装い偽名を名乗ったという。
2つの事件は、SNSを通じて患者と知り合い、偽名をかたって犯行に及んだなどの共通点があり、府警は2医師がからんだ事件の全容解明を進める。