新型コロナウイルスの影響で収入が半減した個人事業主らに支給される国の持続化給付金を詐取した容疑で京都府警に逮捕された男らが、複数の京町家風の民泊施設をアジトとして使用していたことが捜査関係者への取材でわかった。民泊の利用がコロナ禍で低迷している上、管理の目が行き届かないことに乗じたとみられ、府警は30日、男らを別の詐欺容疑で再逮捕した。
捜査関係者によると、再逮捕されたのは自称会社員の男(28)(滋賀県守山市)と同じく会社員の男(32)(京都市左京区)。別に男2人も逮捕した。
男らは共謀し、5~6月頃、収入が半減した個人事業主2人を装い、中小企業庁専用サイトで給付金を申請、計200万円を詐取した疑い。滋賀と京都市の男2人は別の事業主を装って同様の手口で給付金100万円をだまし取った疑いで9日に逮捕された。
男らは5月中旬以降、「一棟貸し」の町家風民泊3か所を拠点とし、毎月宿泊場所を移しながら虚偽の申請書類を作成していたという。コロナ禍による利用減で長期滞在が容易になっていることに加え、多くの民泊は管理スタッフが常駐しておらず、人の出入りも目につきにくいことにつけ込んだとみられる。
民泊の関連法令では悪用防止のため、運営者に宿泊客の身元確認徹底などを求めるが、民泊の経営は悪化しており、大阪市内に所有する民泊が約2年前に詐欺集団の拠点に使われた男性は「運営が苦しく、確認作業や管理強化に費用をかけられない」と打ち明ける。
民泊に詳しい福知山公立大の中尾誠二教授は「犯罪に悪用されやすい管理が不十分な民泊を禁止するなど民泊のあり方を考え直すことが必要だ」と指摘する。