陸上自衛隊は6日、朝霞駐屯地(東京都、埼玉県)での教育課程に参加していた20代の女性隊員3人が新たに新型コロナウイルスに感染していたと発表した。休日の日帰りバーベキューに参加した女性隊員44人のうち感染者は計31人になった。残る13人は陰性。感染拡大の要因とされるバーベキューについて岸信夫防衛相は6日の記者会見で「自衛隊としては『宴会は厳に慎む』となっている。適切ではなかったのでは」と苦言を呈した。
教育課程は、朝霞駐屯地で7月7日~9月29日に行われ、全国から女性隊員約190人が参加した。四つに分かれたクラスの一つに所属していた44人が9月26日、バス1台を貸し切り、日帰りのバーベキューに出掛けた。
最初に感染が発表された隊員は29日に医療機関でPCR検査を受け、30日に感染が確認された。岸氏によると、この隊員は28日に発熱したが、診察した朝霞駐屯地の医官(医師)は「医学的見地からコロナの疑いがない」と判断したといい、陸自は全隊員を全国の駐屯地へ帰らせていた。岸氏は「いずれにしても団体行動をしていたわけで、原隊に復帰させる判断は適切ではなかった」と述べた。今後、教育課程において高熱などの症状が確認された場合、感染拡大の恐れを十分考慮し、全隊員の部隊復帰をちゅうちょなく停止するよう改めて指示したとしている。
陸自によると、貸し切りバスは55人乗り。往復で約3時間乗車していた。窓の開放やマスク着用の状況は明らかではないが、定員と参加者数からみて、間隔を十分に空けていなかった可能性が高い。バーベキューでも間隔を取らず、調理器具を使い回していたとの情報もあり、陸自は感染者の回復を待って詳しい聞き取りを進める。【松浦吉剛】