9月広島県議会は6日、後味の悪さを残したまま閉会した。提出議案は全て原案通り可決されたものの、参院議員の河井案里被告(47)=公職選挙法違反で公判中=が初当選した2019年参院選を巡る大規模買収事件で、案里議員や夫で衆院議員の克行被告(57)=同=から現金を受領したとされる県議13人が説明する場を設けなかったためだ。説明責任を果たすよう求める県民は少なくなく、この日も議会棟前には訪れた市民らが抗議の声を上げた。【賀有勇、池田一生】
「やめようお金の選挙 辞職しなさい」。6日、議会棟前で市民団体が掲げた横断幕にはそう記されていた。
事件について国民に説明する機会もなく、河井夫妻が東京地検に公選法違反容疑で逮捕されて間もなく4カ月を迎える。県内では現金を受け取ったと認めた首長と地方議員の計8人が既に辞職しているが、県議会では13人が説明する場を設けず「自浄能力がない」との批判も上がる。別の市民団体は6日、県議会が主導して13人に経緯を説明させることを求める署名を中本隆志議長宛てに提出した。
9月県議会の会期中には、一部の県議が東京地裁で続く案里議員の公判で証人として出廷するため欠席した。公判でつまびらかにすることを理由に沈黙を貫く県議がいる一方、県議会では説明を求める決議案などが提出されることもなく、県民への説明は“後回し”にされた形になった。
受領したとされる地方議員を巡っては、廿日市市議会で市議が自ら説明したほか、広島市議会では経緯の説明を求める決議案が可決された。県議会では中本議長が13人に説明責任を果たすよう求める文書を送付したが、記者会見などを開かずに硬く口を閉ざす県議もいる。6日の本会議終了後、中本議長は「要請はしている。本人が説明しないのなら、強制的に語らせることはできない」と述べた。