磁気健康グッズの販売預託商法を巡るジャパンライフ(破産手続き中)による巨額詐欺事件で、警視庁と愛知県警などの合同捜査本部は8日、元会長の山口隆祥容疑者(78)=東京都文京区=と次女で元社長のひろみ容疑者(48)=群馬県太田市=ら幹部計14人を詐欺容疑で再逮捕した。山口元会長親子は、経営破綻直前に、約8000万円を個人口座から引き出していたことも判明した。
再逮捕容疑は2017年11~12月、顧客に約束した配当を支払う見込みがないのに、福島や秋田など7県の60~80代の男女11人から計約8500万円をだまし取ったとしている。捜査本部は容疑者の認否を明らかにしていない。前回の逮捕容疑と合わせた立件額は約1億6600万円となった。
捜査関係者によると、山口元会長は17年12月の経営破綻の直前まで、月額300万~350万円の給与と1回700万円の夏と冬の賞与を受け取り、ひろみ容疑者には300万円前後の給与が支払われていた。同月に、山口元会長が約6000万円、ひろみ容疑者も約1800万円をそれぞれの個人口座から引き出していた。大半の使途が不明だという。
被害弁護団によると、破産手続きの中で、山口元会長名義の資産は約202万円しか残っていなかったことが明らかになった。ひろみ容疑者は経営破綻後の生活について「家賃が月8万~10万円の家に住み、食費は月に約30万円だった」と破産管財人に説明しているという。
同社は44都道府県の高齢者ら延べ約1万人から約2100億円を集めたとされ、県別の被害は、愛知約285億円▽福島約190億円▽静岡約169億円▽長野約143億円▽茨城約119億円――の順に多くなっている。
一方、東京地検は14人の容疑者の1回目の逮捕容疑について、山口元会長を詐欺罪で起訴し、他の13人は処分保留とした。【柿崎誠】