◆「決まりです」としか答えない職員
だいたい2010年ごろまでは、誇張でも何でもなく、入管の職員はほとんどこんな感じでした。最近はだいぶ対応がソフトになってきていますが、こういう人はまだ存在しています。
本来なら、ある程度の説明責任はあるはずです。しかし、この時期はまだあまり入管がスポットを浴びていない時代だったので、そこに職員のぞんざいな態度が表れていたのでしょう。
自分たちに質問すること自体が生意気で許せない、面倒なことだと勘違いしている人は多かったと思います。
近年、入管がメディアに露出することが増えたせいか、あからさまに質問するとキレる人は減りました。でも相変わらず「決まりです」と、ぞんざいな態度をとってまじめに答える気がない職員が多いのは、今も変わらないのが実情です。
◆「見ていない」のに「そんな事実はない」と否定する総務課
これはかなり最近の話です。以前は処遇(被収容者に対しての扱い)について改善の申し入れをしたいときは7階の処遇部門、「仮放免を早く出してほしい」と訴えたいときは6階の違反審査部門に行っていました。
現在は、この2つの部署で申し入れすることは一方的に禁じられています。窓口は4階の総務課のみとなりました。しかし肝心の総務課がこんなに話の通じない感じでは、支援者も家族もどこに行けは話が通じるのかわからず、困ってしまいます。
「誰も責任をとらない」というスタンスに怒りを覚えます。こんないいかげんな組織は他にないと思います。
◆時には本音を言ってくれる人もいると信じている
私が入管に通う初期のころは職員もピリピリしていて、会話をすることはあまりありませんでした。最近「変わってきたな」と感じるのは、私が話しかけたらちゃんと答えてくれる職員もいることです。
もちろん、すごく冷たくされることもあります。もしかして私に対して適当に嘘を言う人もいるのかもしれません。でも、答えてくれた人のほとんどは本音を言ってくれたんじゃないかと信じています。
彼らが答えてくれるのは「悪い人に見られたくない」「話を聞いてほしい」「自分も辛いことを知ってほしい」という気持ちの現れなのではないかと想像しています。
【ある日の入管 第6回】
文・画/織田朝日
【織田朝日】
おだあさひ●Twitter ID:@freeasahi。外国人支援団体「編む夢企画」主宰。『となりの難民――日本が認めない99%の人たちのSOS』(旬報社)を11月1日に上梓