政府がITやAI(人工知能)などを活用した学校授業に補助金を出す事業を巡り、都道府県の取り組みに大きな差があることが分かった。大阪、愛知など13都府県の公立校で補助金採択が100校を超える一方、和歌山県はゼロ、長崎など33道府県で100校未満だった。新型コロナウイルスの感染対策で教育のデジタル化が注目される中、政府は学力格差にもつながりかねないとして危機感を強めている。
政府が支援するのは、小中高校などの授業でのIT活用で、「EdTech(エドテック)」と呼ばれる。児童・生徒が試験問題で間違った原因をAIで解析し、習熟度に応じて最適な教材を提供するほか、野球やラグビーなどの戦術をタブレット端末で学び、体育の授業で実践するといった学習をサポートする。
補助金を受けるのは、教材開発などを手がける民間事業者。教育委員会や学校と連携したうえで、7月下旬までに経済産業省に申請した。採択されれば、1校あたり最大200万円分が支給され、2021年3月末までにITを活用した授業が行われる。
補助金には90件・4449校分の申請があり、69件・4304校分が採択された。このうち公立校は9割超の3935校分だった。経産省が公立校の状況を集計したところ、採択数には地域の偏りが見られた。
最多だったのは大阪府の695校で、府全体の42%に上った。愛知県が329校(県全体の21%)、福岡県が301校(同25%)の順だった。一方、和歌山県はゼロで、長崎県や鳥取県なども10校未満だった。