「大学暴走に歯止めを」 全国で進む学長の権限強化 大分でシンポ

全国の大学で「ガバナンス改革」の名の下に進む学長の権限強化で学問の自由が脅かされているとして、大学運営のあり方を考えるシンポジウムが18日、大分市で開かれた。大分大学のガバナンスを考える市民の会主催。
冒頭でジャーナリストの田中圭太郎さんが基調報告。大分大の経済学部長や医学部教授の選任を巡り、学長が教授会などの意向と別の人物を任命した問題について「学長の行き過ぎた権限行使と、それを正当化する執行部体制がある」と指摘した。同様の事例が全国の大学で多発しているとしたうえで「大学の暴走に歯止めを掛けない文部科学省にも問題がある」と批判した。
続いて大分大の二宮孝富名誉教授と下関市立大の飯塚靖教授が事例を報告。明治学院大の石原俊教授は「2014年の学校教育法改正を機に学問の自由を保障する大学の自治が弱まっている。表現の自由の問題でもあり、メディアや市民社会と連帯して訴えていく必要がある」と述べた。
最後に「学長への権限集中は科学技術政策や経済界の要求、政府の意向に大学を従順に従わせるため。学長への不当な権限集中を阻止し、大学の自治と学問の自由を守ることを目指す」とする決議を採択した。【木下武】