3新人の争い、わずか4票差で 岐阜・岐南町長選 70歳元議長が初当選

任期満了に伴う岐阜県岐南町長選が25日、投開票され、無所属新人の元町議長、小島英雄氏(70)が2969票を集め、同じく無所属新人の2氏を破って初当選した。次点の森川真和氏(59)は2965票、加藤雅浩氏(42)は2295票を集めた。当選者と次点の差はわずか4票差だった。
投票率は過去最低の40・63%(前回43・78%)。当日有権者数は2万515人(男1万117人、女1万398人)だった。【井上知大】
専門家も驚く僅差 投票率は過去最低
3新人による選挙戦は、当選した小島英雄氏と次点の森川真和氏の差がわずか4票だった。小島氏は毎日新聞の取材に「(落選者の)主張を無視していいとは思わない」と話し、幅広い意見を町政に取り込む考えを示した。小島氏は3度の町長選落選を経ての当選。「若者に定住してもらえる町にしたい」と語った。
選挙戦は一見、白熱したようにもみえるが、投票率は過去最低の40・63%に沈んだ。「無関心が広がり『誰が町長になっても同じ』と思われてしまっている」(小島氏)。4票差に泣いた森川氏も、争点が明確化されなかったとした上で「山間部でも商工業都市でもない、県庁所在地近くの町のため(3候補の)訴えが似てしまった。僅差でも負けは負け」と声を落とした。
この選挙結果について、有権者の投票行動に詳しい明治大の井田正道教授(政治学)は「有権者2万人、投票総数8000人超の首長選で、ここまで僅差になることは珍しい。今後はこの結果を逆手に取って、1票の重みを有権者に訴える材料にしてみては」と話す。【井上知大】
岐南町長選開票結果=選管最終発表
当 2969 小島 英雄 70 無新
2965 森川 真和 59 無新
2295 加藤 雅浩 42 無新