名古屋市の河村たかし市長は26日の定例記者会見で、衆院議員時代から目指してきた首相の座について「あの世なのかもしれない。71歳、もうすぐ72歳だ」と話し、いつになく弱気な姿勢を見せた。
「総理を狙う男」を公言し、2009年に市長就任後も絶えず衆院復帰をちらつかせてきた河村氏だが、菅義偉首相より約1カ月早く11月に72歳になる。この日も「諦めたわけではない」と強がる一方、「現実の厳しさがある。一番大きいのは年齢だ」と吐露した。
来年4月には市長の任期満了を迎える。4期目出馬について、過去に任期は3期12年までと主張していたため、「悩ましいところ」と明言を避けた。「古紙屋の息子がようここまでやらせてもらった」と、しみじみ語る場面もあった。
一方、25日で実質終了した大村秀章知事の解職請求(リコール)の署名活動について、「反応はどえりゃあいい。選挙なら勝ちだ。だが、リコールは選挙の100倍か1000倍くらい難しい」と述べ、必要数に達したかは「分からない」と答えた。【岡正勝】