「京都知事の大嘗祭公務参列は違憲」 旅費など公費39万円返還求め府民提訴

天皇陛下の即位に伴い2019年秋に行われた皇室行事「大嘗祭(だいじょうさい)」に関わる儀式に、京都府の西脇隆俊知事らが公務として参列したのは憲法の政教分離の原則に反するとして、京都府民12人が4日、府が支払った公費約39万円を西脇知事に返還させるよう求める訴訟を京都地裁に起こした。
訴状によると、知事らは19年9月に同府南丹市で開かれた、大嘗祭で使うコメを収穫する「斎田抜穂(さいでんぬきほ)の儀」や、同11月に皇居・東御苑であった大嘗祭の中心的な儀式「大嘗宮(だいじょうきゅう)の儀」などに参列。それに関連して給与や旅費計約39万円が支払われたのは違憲で、地方自治法にも反しているとしている。
原告は20年8月、府に住民監査を請求したが、10月に棄却された。この日、京都市内で記者会見した原告代表の菱木政晴さん(70)は「大嘗祭は国家神道の中心的な儀式で、社会的儀礼とはいえない」と主張。弁護団長の加島宏弁護士は「府は儀式そのものには支出していないが、公人が参列し、公費が支払われたのは違憲だ」と指摘した。
一方、府は「参列は憲法の政教分離原則に違反しない、社会的儀礼の範囲だと考えている」(農産課)としている。【添島香苗】