◆被収容者の苦しみと、楽しそうに歓談する職員のギャップ
収容施設の中にいる人たちは、とても苦しんでいる。時間が来て面会室の外に出ると、職員たちが楽しそうに会話をしている。その落差に、複雑な気持ちになります。
ある日、被収容者の日本人配偶者が面会に来ると、職員がグルメの話で花を咲かせていたそうです。夫は中でひどい弁当を食べさせられているのに、「どこどこの店が美味しい」などと話しているのを見て、不快を露わにしていたことがありました。
職員がお話をしちゃいけないとはまったく思わないのですが、面会する人たちも見ているので、少し配慮したほうかいいのかもしれません。
◆寝ても覚めても悪夢からは逃げられない
入管職員に刃物で刺されたり熱いお湯をかけられたりするといった、恐ろしい夢を見るという証言はよく聞きます。もっとグロい内容もあり、銃で足を撃ち抜かれたとか、自分が穴だらけにされたなどもあります。
たとえ解放されても悪夢を見ることは続き、しばらくは夜中に叫びながら飛び起きる夜が続くそうです。これも無期限収容による大きなストレスが原因なのです。
◆収容施設に住む幽霊
「お化け」、つまり「幽霊をよく見る」という被収容者がいます。例えばシャワー室にいると、こちらに手招きをしてくるなどと言うのです。
私は結構、そういう話は信じてしまうほうなのですが、彼の拘禁症状による幻覚なのか、本当に幽霊なのか、その真偽は確かめようもありません。ですが、こうしたいろいろな悲劇を生む場所です。本当だったとしても、何ら不思議はないような気がします。
【ある日の入管 第8回】
<文・画/織田朝日>
【織田朝日】
おだあさひ●Twitter ID:@freeasahi。外国人支援団体「編む夢企画」主宰。『となりの難民――日本が認めない99%の人たちのSOS』(旬報社)を11月1日に上梓