神奈川県内の新型コロナウイルスの感染者数は14日、過去最多に並ぶ147人が確認され、累計で1万人を超えた。1日当たりの感染者が100人超となるのは4日連続で、「第3波」の到来がうかがわれる状況だ。県は同日、県庁で対策本部会議を開き、新型コロナ患者を受け入れる病床の拡大を対象医療機関に要請する「医療アラート」を発動。病床数が切迫しているとの認識の下、県民に改めて感染予防対策の徹底を呼びかけている。【木下翔太郎】
感染者が1万人を超えたのは東京、大阪に続き、3都府県目。県内の1日当たりの感染者数は9月16日の101人を最後に100人を下回っていたが、11月5日に109人となり、50日ぶりに100人を超えた。その後も100人を超える日が続き、12日には過去最多となる147人の感染を確認。黒岩祐治知事は同日の記者団の取材に「感染爆発にならないようになんとか踏みとどまらないといけない」と危機感をあらわにしていた。
これに伴い、入院者数や宿泊療養者数も急増している。13日時点での入院患者は重症者は28人、軽症・中等症者は334人だった。50日ぶりに感染者が100人を超えた5日と比べると、重症者の増加は3人にとどまっているが、軽症・中等症者は94人増加した。
県が感染の状況を判断する指標の一つにしている病床利用率も上昇。13日時点では、全体で18・67%、軽症・中等症者向けでは19・21%と、県が示す感染の状況で、4段階のうち上から2番目の「ステージ3(感染急増段階)」に移行する基準となる「20%以上」に迫っている。
利用率は、県が確保した新型コロナに対応できる1939病床を基に算出されている。ただ、これまでは通常の医療を抑制しないようにするため、うち約1250病床を新型コロナ以外の治療に充てる病床とし、新型コロナに対応しているのは約650床だった。
この日の対策本部会議では、阿南英明・県医療危機対策統括官が「急速に危険なレベルに到達する可能性が危惧され、非常に心配な状況だ。今のペースが続くと12月の第1週にステージ3に達する可能性がある」と指摘。病床数の更なる増加に備え、「医療アラート」の発動を決めた。2週間以内に新型コロナの対応病床を、現在の約650床から1100床程度に拡大するよう、受け入れ医療機関に要請する。
黒岩氏は対策本部会議で「今後、ステージ3や緊急事態宣言が出されるようなステージ4(感染爆発段階)になると、外出自粛や休業要請などの強い措置を検討せざるを得ない可能性も出てくる。県民の皆様には基本的な感染防止対策の徹底を改めてお願いしたい」と呼びかけた。