航空自衛隊が、各基地の食堂で隊員に出している鳥の唐揚げ「空自
空上
( からあ ) げ」の知名度アップに躍起だ。ライバルは、海軍時代の伝統を受け継ぐ海上自衛隊の「海自カレー」。PRのためのキャラクターを考案し、商標登録まで済ませる熱の入れようだ。
空自空上げは、2016年度に生み出された。隊員の食育に乗りだそうとしたが、海自のカレーのような組織に根付いた料理がなかったためだ。17年度には「普及5か年計画」を策定。その後、公式サイト上でレシピを紹介するなどしてきたが、定着せず、先月からはツイッターでの動画配信もスタート。第1弾として、沖縄特産のシークワーサー果汁を加えて味付けした那覇基地の一品を取り上げた。
井筒俊司・航空幕僚長は先月9日の定例記者会見で、戦闘機の運用体制について説明後、「空上げは非常にポテンシャル(潜在力)がある料理。認知度は海自のカレーが100とすると、200くらいまで伸ばしたい」と息巻いた。同月23日の会見には、PRキャラクター「からっと隊長」のぬいぐるみを持って現れるなど、空上げのアピールに余念がない。
対する海自側は当初、「うちのカレー以上にスパイスが利いたものを期待している」(海上幕僚監部広報室)と余裕の態度だった。しかし最近は、山村浩・海上幕僚長がホームページに「温かく見守るべきか思案している」とのコメントを載せるなど、対決色を見せ始めている。
一方、空と海の争いに陸上自衛隊は「各駐屯地にいる管理栄養士が、地元食材を使った『地産地消』の様々な名物料理を考案している。唐揚げやカレーなど、一つのメニューだけでは勝負しない」(陸上幕僚監部広報室)と静観の構えだ。