「エビノユタンポ」 新属新種と確定 熊野灘深海で採取した甲殻類 三重・鳥羽水族館

鳥羽水族館(三重県鳥羽市)は、熊野灘の深海で採取した甲殻類のエビヤドリムシ類が新種と判明したと発表した。和名は、エビが湯たんぽを抱いているように見えるため「エビノユタンポ」、学名はラテン語で熊野灘産を意味する「プレオノボピルス クマノナデンシス」と名付けられた。
同水族館によると、2017年6月、学芸員の森滝丈也さん(50)が尾鷲市沖の水深280メートルの熊野灘で、エビの仲間のノコノハエビジャコの腹部に付着しているエビヤドリムシ類を採取。知人の研究者、斎藤暢宏さん(53)に確認したところ、分類学的未記載種と判明。同種のエビを宿主とするエビヤドリムシ類は初めての発見で、腹部を向かい合わせて寄生する形態も初めてのため、新属新種と確定。日本甲殻類学会の国際誌のウェブ版に公開した。
エビヤドリムシはエビやカニなどの節足動物の仲間で、ダンゴムシが含まれる小型甲殻類。エビなどの腹部などに寄生する。世界で約600種、日本で約100種が報告されている。森滝さんは「熊野灘の生物の多様性が改めて明らかになった」と話している。【林一茂】