大阪で重症者病床使用率4割弱、2週間の外出自粛要請 連休前に高まる警戒感

新型コロナウイルスの感染が京阪神エリアで急拡大し、大阪府や兵庫県で20日の新規感染者数が過去最多になった。重症者の急増で医療崩壊が現実味を増す中、大阪府は同日の対策本部会議で高齢者らに対する不要不急の外出自粛要請を決定。兵庫県は感染状況を示す独自の指標で、最も警戒度が高い「感染拡大特別期」への移行を決めた。21日から始まる3連休を前に各地で警戒感が高まっている。
吉村洋文大阪府知事は対策本部会議で、「重症者用の病床使用率が上がっている。高齢者や基礎疾患ある方が少しでも感染リスクを下げることが非常に重要だ」と強い危機感を示した。
府が会議で示した分析では、感染者数が増え始めた10月10日から11月19日までに確認された重症者148人のうち、60代以上が約8割を占めた。感染経路が分からない人も全体の約8割だった。20日現在で療養中の重症者は81人で、病床使用率は39・3%。1カ月前に比べて4倍超になっている。同日の新規感染者数は過去最多の370人だった。
3連休が始まる状況も踏まえ、府は21日から2週間、高齢者や基礎疾患を持つ府民に不要不急の外出を控えるよう呼びかけることを決定。患者を受け入れている府内74の医療機関に対しては、1日当たりの新規受け入れ数を約2倍に引き上げ、休日・夜間も最大限の対応を求める緊急要請を出した。
また、府は感染者の分析結果から多人数での飲食で感染リスクが高まっていると説明。「5人以上」と「2時間以上」の飲み会の自粛や、食事中に会話する際のマスク着用の徹底も21日から要請する。飲食業界の支援事業「GoToイート」について、5人以上の飲食を対象から除外することも正式に決めた。
兵庫、京都では独自基準の警戒度が最高に
一方、新規感染者が4日間連続で100人超となった兵庫県は20日、独自の警戒基準を5段階から6段階に変更し、最大限の警戒を呼びかける「拡大特別期」に突入したと発表。この日の感染者数は過去最多の134人で、軽症・無症状者を受け入れる宿泊療養施設で200~300室を新たに確保することなども決めた。
井戸敏三知事は記者会見で、「3連休では感染リスクが高いとされる飲食の場面で厳重に注意してほしい」と危機感を募らせた。
京都府も11月中旬から感染者数が急増した。17日には過去最多の49人を記録し、3段階の独自指標で最も警戒度が高い「特別警戒基準」に達している。紅葉シーズンを迎える京都の観光地にはこの3連休、多くの人出も予想されており、府や京都市はマスクの着用など感染予防対策の徹底を呼び掛けている。【石川将来、近藤諭、藤顕一郎、小田中大】