カード不正被害の県議「自覚なかった」…逮捕の男、ポイント500万円分超取得か

クレジットカードの新規入会特典ポイントを狙い、地方議員の個人情報を使ってカード作成を繰り返していたとして、千葉県の男が私電磁的記録不正作出・同供用の疑いなどで逮捕された事件。全国で少なくとも2000人以上の議員名義で計500万円分以上のポイントを得ていたとみられ、専門家らからは再発防止を求める声も上がる。
富山県警サイバー犯罪対策課などの発表によると、逮捕されたのは千葉県市川市の会社員立花功治郎容疑者(40)。インターネット上で公開されている複数の議員の個人情報を使ってカードを作り、特典ポイントを得ていた疑い。1ポイントが1円相当で、1人分のカードで5000~1万円分が付与されていたという。立花容疑者は2016年頃から同様の手口を繰り返し、ポイントは飲食代金などに充てていたとみられる。
個人情報を使われ、クレジットカードが入った封筒が届いたという富山県の40歳代の男性県議は、読売新聞の取材に「金銭被害がないので自覚はなかったが、(容疑者が)捕まって良かった」と胸をなで下ろした。
県議によると、事務所にカードが届いたのは昨年秋。カードを申し込んだ覚えはなく、封筒の中身も詳しく確認しなかったため、県警からの指摘で個人情報が不正利用されたことを知った。自身のホームページには事務所の住所や電話番号といった情報を載せており、「隠したら議員活動は成り立たない」と話した。
サイバー犯罪に詳しい神戸大大学院工学研究科・森井昌克教授(情報通信工学)は、「カード会社やネットバンキングの会社で近年、多くの契約者を得るため、個人認証が簡略化され、最低限の個人情報さえあれば登録が可能となっているケースが多くみられる」と話す。生年月日などが知られた著名人の個人情報が悪用されるケースも後を絶たず、森井教授は「最初の登録時に身分証明書を求めるなど、厳格な認証システムが望まれる」と指摘した。