「28万円じゃ何も…1桁違う」 時短要請に対応割れる飲食店

新型コロナウイルス感染拡大防止のための営業時間短縮要請期間が4日から始まった。さいたま市大宮区、越谷市、川口市で酒類を提供する飲食店やカラオケ店に対して、埼玉県は4~17日の14日間全てで営業時間を午後10時までに短縮した場合、1店舗につき28万円の協力金を支払うとしている。年末の書き入れ時の中、飲食店の対応は割れている。【山越峰一郎】
協力金の受給申請は早ければ18日に受け付けを始める。店は時短の張り紙の写真やホームページを印刷して提出する仕組みだ。しかし、大宮駅周辺を4日夜に歩くと、時短営業の張り紙をしている店は少なかった。
東口の一番街商店街にある鉄板焼き店「もぐら」は、コロナの影響で午前0時から午後11時に1時間前倒ししていた閉店時間を、要請を受けてさらに1時間前倒しして午後10時とした。経営者の小宮山正之さん(52)は「(感染拡大後に)10時を過ぎて飲む人は減っていた。休業ではないので要請を受けやすい」と話す。
一方、時短要請の発表後、客足は急速に落ちたという。「浦和もクラスター(感染者集団)が出るかもしれないという点では同じなのに……。12月の売り上げは前年比2割減を見込んでいたが、半減するかもしれない」と表情を曇らせる。
短縮しない居酒屋の店長は「春の自粛要請では雇用を守れなかったため客の声や入店状況を見ている。午後5時から始まる忘年会もあって8~9時には客が帰るようになっており、来週から時短するかもしれない」と言う。
期間途中から時短営業をしても協力金を受け取ることはできないが、店長は「そもそも28万円では何も払えない。1桁違う」と話す。
大野元裕知事は時短要請の狙いについて、1日の記者会見で「経済への影響を限定するため」と説明。他の地域の追加については「可能性はある」としているが、まずは17日までの時短の効果を見極める考えだ。