一つのソファに5人が腰かけ、中心にいる秋篠宮に寄り添いながら静かに微笑むご一家ーー。仲睦まじく見える家族写真が公開されたのは、秋篠宮殿下が55歳のお誕生日を迎えた11月30日だった。このご家族写真が関係者の間で「これまでの写真とは明らかに趣が異なる」と話題になっている――。
事前に行われた誕生日会見では、長女・眞子さま(29)と小室圭さん(29)とのご結婚問題に関する記者からの質問に対し、秋篠宮は「結婚することを認めるということです」とご発言された。しかし、12月10日、眞子さまと小室圭さんの結婚を巡って、批判的な報道が繰り返される現状に対して、宮内庁の西村泰彦長官は、「きっちり説明していくことで、批判にも応えていけるのではないか。説明責任を果たすべき方が果たしていくことが極めて重要だ」と述べ、小室さん側がしっかりとした対応をすることを求めた。
「家族写真」に見られた「例年にない雰囲気の変化」
今や国民的関心事になった眞子さまの結婚問題。秋篠宮ご一家の関係性にも「変化の兆し」が見え隠れしている。冒頭に提示した11月30日に発表された「家族写真」にも「例年にない雰囲気の変化があった」と指摘するのは、ある皇室ジャーナリストだ。
「私はこのお写真を拝見して、例年とは違う『ご家族の結束』を感じました。秋篠宮さまのお誕生日にご一家揃ってのお写真が公開されることは珍しいことではありません。昨年までも秋篠宮ご夫妻、眞子さま、次女の佳子さま(25)、悠仁さま(14)、家族5人全員で御用地を散策されているご様子や、大きなテーブルを前に秋篠宮がアルバムを広げられ、それを家族全員で囲んでご覧になっているものなど、いわゆる典型的な“皇室っぽい”写真が公開されていました。ところが、先日公開された写真では、カメラマンとご一家の距離が非常に近いですし、何より家族5人がここまで“密着”されているのは過去に例がなかったこと。驚きました」
コーディネートの面でも例年にない「変化」があったという。某有名ファッション誌で活躍する女性スタイリストが説明する。
「姉弟差し色リンクがにくい演出です」
「あのお写真で一番目を引くのは、ご家族そろって“リンクコーディネート”になっていることです。ポイントになっている色はボルドーで、統一感と上品さが兼ね備わった装いです。眞子さまはブラウンを基調に、すこしボルドーを差し色にして、落ち着いた感じ。お人柄や長女としての品格が表れているように感じます。また、佳子さまはボルドーを基調にした華やかなコーディネートと耳元の大きめのイヤリングがハツラツとした印象でファッションを楽しんでいらっしゃる感じがありますね。
眞子さまと佳子さまのリップカラーもいつものピンク系と違い、ちゃんとニットとリンクした濃い目の赤系になっていますよね。紀子さまも襟元からチラリと覗いたボルドーのスカーフが上品。秋篠宮さまはジャケットがチェック、悠仁さまはパンツがチェックでボルドーのタイをしており、姉弟差し色リンクがにくい演出ですね」
リンクコーディネートとは「完全にお揃いというわけではありませんが、共通の色や柄を取り入れたコーディネート」(ファッションライター)のこと。
「最近では、特に若い女性やカップルを中心に人気がありますね。かつてはペアルックが流行っていましたが、リンクコーデでは一部をお揃いにすることで、より洗練されつつ、“仲良し感”が演出できます。自分たちのリンクコーデをテーマパークなどの“映えスポット”で撮影することでよりおしゃれな写真に仕上がるのです。SNSの普及もあり、一気に浸透しました」(同前)
AKBや坂道系アイドルの衣装のようにも感じられる
前出とは別のファッションライターも秋篠宮ご一家のリンクコーデについて「プロの仕事だ」と驚きを隠せない。
「テイストはトラッドベースで、ブリティッシュ寄りのチェック柄を使ってトレンドも上手に取り入れています。プロが入っているのは間違いないでしょう。それくらい出来上がったコーディネートで、技が随所に光っています。
リンクコーデで重要なのが面積に違いを出すこと。ポイントのボルドー色をワンピースで全身に取り入れた佳子さまとトップスだけの眞子さま、そしてネクタイだけの悠仁さまという風にポイントカラーの面積が三者三様になっています。これはうまいなと思いましたね。
例えばAKB48や坂道系などの女性アイドルグループの衣装も、このポイントカラーの面積がそれぞれ違うという“お約束”を取り入れています。ですから、秋篠宮ご一家のあの写真での装いは、ぱっと見た時に、タレントのユニット感がある衣装のようにも感じられるはずです」
特徴的なのは今年のトレンドであるチェック
ポイントとなっているのは、ボルドーカラーだけではない。前出のファッションライターが続ける。
「よく見ると、ベースカラーにもこだわりがみえます。秋篠宮さまがグレーブラウンのジャケットで佳子さまはブラウン。綺麗なグラデーションになるよう濃度もちゃんと計算されています。素材感も色々で、佳子さまのようにニット素材もあれば眞子さまはウールジャージに近いような素材になっています。
あと特徴的なのは今年のトレンドであるチェックでしょう。特に眞子さまのジャケットはブリティッシュチェックで、若い女性の間でも非常に流行っている柄。それをジャケットで取り入れるという、割と上級者向けのコーディネートだと思います。カラーとテイストは合わせつつも、個性はしっかり引き立つようにバランスが取られています。
計算されているのは服装ばかりではありません。ポーズも特徴的です。まずご家族が座ってらっしゃるのは、どう見ても5人用のソファではありませんよね。紀子さまが秋篠宮さまの腕に手を回していますし、悠仁さまが秋篠宮さまの膝に手を置いて、それぞれが重なる形で密着されています。写真からは確認できませんが、おそらく眞子さまと佳子さまもそれぞれ悠仁さまと紀子さまの背中に手を回すような姿勢になっているのではないでしょうか。
この距離感は“日本人離れ”しているとも言えます。例えば、ファッション誌の撮影でもご家族や夫婦を撮る際に、距離を縮めてもらったり、もう少し顔を近づけてくださいとお願いをするのですが、日本人の場合、どうしても恥じらいが出てしまって、なかなか応えてもらえないことが多いのです」(前出・ファッションライター)
英国王室のスタイルに似ている
「その点では、今回の秋篠宮ご一家のお写真は英国王室のスタイルに似ているといえるかもしれません」と前出のファッションライターは語る。さらにリンクコーデについても「英国流を意識されているのではないか」と続ける。
確かに英国王室ではリンクコーデが頻繁に見られる。2017年にキャサリン妃の妹ピッパ・ミドルトンの結婚式に参列したキャサリン妃とシャーロット王女はピンクベージュがリンクしていた。ブライズメイドを務めたシャーロット王女のドレスにはピンクベージュの大きなリボンが付いており、帽子とドレスをワントーンで揃えたキャサリン妃と一緒にダスティーカラーで優しい雰囲気になっている。
クリスマスの礼拝時にもコートの色を揃えたり、時にはキャサリン妃の帽子の色と、シャーロット王女のコートの色がお揃いになっていることもあった。キャサリン妃のファッションはイギリス国民からも人気があり、着用したアイテムは即完売するなど注目の的だ。
そのイギリスでは、ちょうど1年前の2019年のクリスマスに王室が公開したある写真が話題になった。
王室が揺れる中で公開されたエリザベス女王の写真
英国王室では、毎年クリスマスの時期にエリザベス女王が国民に向けたビデオメッセージを公開し、その時の写真を英国王室のオフィシャルインスタグラムアカウントで公開している。例年なら、メッセージを送るエリザベス女王の傍らには英国王室メンバーの写真が何枚か飾られるのだが、昨年はなぜかヘンリー王子とメーガン妃の写真が置かれていなかった。さらに、それまではさりげなくテーブルの上に飾られていた他の王室メンバーの写真が女王よりも前に配置されており、写真の存在がより強調されているようにも感じられた。
当時は「ヘンリー王子とメーガン妃に対する、女王からの王室追放サインなのではないか」との憶測が英国国内で流れた。実際に年が明けた2020年1月にヘンリー王子とメーガン妃は王室脱退を表明し、カナダへと旅立っている。エリザベス女王は王室が揺れる中、家族の写真で王室の結束を示し、国民へ向けて“無言のメッセージ”を届けようとしたのかもしれない。
「エリザベス女王のブルーの衣装とチャールズ皇太子一家の統一されたブルーの衣装のリンクコーデがそんな“家族は一つ”というイメージをより一層強めています。よく見るとカミラ夫人もブルーの衣装ですよね。統一感がありつつも、自然に見えるのは濃淡のバランスかもしれません」(前出・ファッションライター)
リンクコーデのお写真は皇室カレンダーにも収録
実は、秋篠宮家による一家揃ってのリンクコーデのお写真が公開されたのは今回が初めてではない。令和3年版の皇室カレンダーに収録されている写真も一家そろってのリンクコーデで統一されているのだ。宮内庁担当記者が語る。
「公益財団法人菊葉文化協会から発行されているこのカレンダーは壁掛式のものと卓上式のものが製作されていて、それぞれ1部1000円(税込)と600円(税込)というお手頃価格です。両タイプ合わせて毎年10万部以上はコンスタントに売れている人気商品です。
菊葉文化協会のカレンダー紹介ページには“令和3年版の『皇室御一家』は,新春をお迎えになる天皇ご一家お揃いでのお写真を始め、全8枚で構成しております。最終頁には、皇室の年間のご活動や皇居東御苑の花暦などを掲載いたしました”と説明されています」
新緑に合わせて色のトーンが統一されている写真
秋篠宮家の写真が収録されているのは、7月と8月のページだ。夏の時期に合わせたのか、新緑のなかで撮影されたものになっている。
「撮影時期について明言はされていませんが、おそらく秋篠宮家の写真は新しく撮影されたものでしょう。風景や洋服からして今年の初夏ごろに撮影されたものではないでしょうか」(同前)
この写真について前出のファッションライターが語る。
「こちらは、11月30日に公開されたご近影よりもより自由な感じがします。まず、色のトーンだけが統一されている。新緑に合わせて、ライトベージュカラーとアイスブルーの優しい色味で揃えたのでしょう。ただ、色のトーンは同じでもテイストはバラバラなので、それぞれの特徴がより出ている気がします。
特に眞子さまはトレンド感がありますね。レザーベルトやワンピースのシルエット、長めの丈感は流行を取り入れたスタイル。佳子さまはいつの時代でも間違いのないベーシックなタイプのワンピースです。
色に着目すると、秋篠宮さまのシャツの色と紀子さまのパンツスーツがアイスブルーで対になっていますね。今回のご近影は色もテイストも何もかも合わせた感じがするので、この夏のお写真に比べより精度が上がったように感じます」
写真から伝わってくる家族結束の思い
一時期は、家の中でも親子間で直接会話をなされず、メールでコミュニケーションをとっていたとされる眞子さまと秋篠宮ご夫妻。秋篠宮は2019年のお誕生日会見でも「結婚のことについては話をする機会はありません」と述べられていた。
しかし、今年11月に眞子さまは「結婚に向けて、私たちそれぞれが自身の家族とも相談をしながら進んでまいりたい」と「お気持ち」を公表された。それを受けた形で、秋篠宮も今年の誕生日会見で「この間、娘ともいろいろと話す機会がありました」と述べられた。この1年で、結婚に向けて話をする機会が増えたのかもしれない。
写真から伝わってくる家族結束の思いーーリンクする装いはご家族の対話が進んでいる証拠なのだろうか。
(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))