兵庫県三田市立上野台中学校(同市志手原)で11月下旬、教員が生徒と一緒にタブレット端末を活用した英語の授業を受ける、ひと味違った「研究授業」が開かれた。国のGIGAスクール構想で2020年度中には小中学生1人に1台の端末が配備されるのを前に、全教員が担当教科での活用イメージを持つことが狙い。教員らは時に操作に戸惑いながら、新しい授業を体験した。
研究授業は、同校が市教委の協力を得て独自に実施。17~19年度に兵庫教育大とタブレットを使った英語の授業の共同研究に携わっていた、市立藍小学校の田中仁朗教諭(48)が教壇に立ち、全教科の教員が参加した。
授業では、オンラインで課題のやり取りや共有ができる授業支援ツール「ロイロノート」を活用。田中教諭が曜日や欲しいものを英語で尋ねる質問カードを生徒の端末に送り、生徒は自分の端末で解答を書いて、カードを指定されたフォルダーに送り返すなどして授業が進んだ。全員の解答は、前方の大型モニターに一覧で映し出され、田中教諭が添削しながら紹介した。
その後も、英文を聞いて同じフレーズを自分の声で端末に録音したり、画面上で単語を並べ替えて正しい文を作ったりと、さまざまな使い方が登場。教員らは時折「ついていけてないですね……」「間違えた!」とつぶやきながら、生徒と同じ目線でつまずきやすい点や活用の利点を確認していた。
授業を受けた情報教育担当の谷勝元哉教諭(31)は、「みんなが参加できて全員の答えを見られるので、もっと理解したいという意欲につながると感じた」と話す一方、「端末をちゃんと使えないと、トラブルになった時に収拾が付かなくなる」と操作に習熟する必要性を実感した様子。
田中教諭は「苦手意識があっても、とにかく端末に触れば慣れていくので大丈夫。生徒は端末を自分で操作することで積極的に取り組み、自分から学ぶ力を付けてくれる」と効果を語った。
三田市は10月、市内全小中学校向けに授業でのICT活用法を学ぶ研修を初めてオンラインで実施。市教委はタブレット端末の使い方研修などで協力し、各校での取り組みを促していく。【稲田佳代】