感染した県議の家族、陰性なのに「家も体も消毒しろ」と中傷され精神不安定に

新型コロナウイルスに感染した宮城県の男性県議が読売新聞の取材に応じた。中傷する人がいることを聞いた高齢の家族がショックを受け、精神的に不安定になったという。県議は「感染するとは思わなかった。申し訳ない」と謝罪する一方、「誰もが感染する可能性があり、相手を思いやる心を持ってほしい」と訴える。
県議は「自民党・県民会議」に所属。11月17日に仙台市内の飲食店で開かれた県議14人、職員2人が参加した会合に参加し、県議10人と職員2人が感染した。感染者の氏名は公表されなかったが、読売新聞を含む一部の報道機関が県議会を欠席した県議の氏名を報道。県議は「感染したことはすぐに地域に広まった」と振り返る。
県議は軽症だったが、宿泊療養施設で10日間過ごした。家族は検査の結果、感染していないことが判明したが、「家を全部消毒しろ」「体を消毒しろ」などと言っている人がいると友人から教えられた高齢の家族がショックを受けたという。
この家族は同じ言動を繰り返すようになり、近所に住んでいた県議の妹が仕事を休み、県議が自宅に戻るまで付き添うなどしたという。
県議会は今月10日、感染した県議の氏名公表は本人の同意を条件とし、同意しない場合は年齢、選挙区、所属会派、症状、議会庁舎への登庁履歴などを公表すると決めた。県内の市町村議会では感染した議員の氏名を一律に公表するところもあり、対応が分かれている。
男性県議は「議員には家族がおり、小さな子を持つ親もいる。差別をなくすよう取り組んでいかなければならないが、今の状況では本人の同意を条件とするのはやむを得ない」と話す。