ケリー被告、ゴーン被告の報酬隠せば「刑務所に入ってもいい」 元部下証言 日産公判

日産自動車前会長、カルロス・ゴーン被告(66)の役員報酬約91億円を有価証券報告書に記載しなかったとして金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)に問われた日産元代表取締役、グレッグ・ケリー被告(64)の公判が25日、東京地裁(下津健司裁判長)で開かれ、ゴーン前会長の報酬を隠せるなら刑務所に入ってもいいとケリー元代表取締役が発言したと、元部下が証言した。
証言したのは、日産で2007~11年に法務室長を務めた男性で、ケリー元代表取締役の部下だった。元室長によると、1億円以上の報酬を受け取る役員の氏名や金額を開示する制度が導入される見込みとなった10年2月から導入後の同年6月ごろ、ケリー元代表取締役から、表に出さない形でゴーン前会長が役員報酬を受け取る方法を考えるよう指示を受けたという。
元室長は「開示せずに済む方法はない。違反した場合の刑事罰も法律には書かれている」と応答。ケリー元代表取締役は「そんな説明は期待していない。ゴーンさんの報酬の開示を避けられるなら、自分は刑務所に入ってもいいと思っている」と話したという。
元室長は「あなたも真剣に考えてくれというメッセージとも思ったが、冗談でも言わない言葉。強烈に印象に残った」と証言した。11年7月に日産の子会社に出向することになり、ケリー元代表取締役から内示されたとし、「扱いにくいと思われたのだろう」と振り返った。【巽賢司】