僧侶が神社にお礼参りする伝統行事「承天(じょうてん)寺一山報賽(ほうさい)式」が11日、福岡市東区箱崎1の筥崎宮であった。同市博多区の承天寺の僧侶ら21人が「筥崎諷経(ふぎん)」ともいわれる拝殿を歩きながら読経する作法で参拝した。
承天寺の開祖・聖一国師が1241年、宋から船で日本へ帰る際、悪天候に遭遇したものの筥崎宮に祈願したところ、無事帰国できたという。聖一国師は翌年1月11日にお礼参りし、以来、今年まで779年続く神事となっている。
僧侶らは筥崎宮の西に位置する恵光院から本殿へと列になって参進し、一之鳥居で神職に迎えられた。僧侶らは拝殿でおはらいを受け、玉串を奉納して読経した。珍しい行事だけに、訪れた参拝客の目を引いていた。
筥崎宮の永井靖久権祢宜(ごんねぎ)は「新型コロナウイルスが流行しているなか、マスク着用などの対策をとりながら、なんとか779年目を迎えられた。できるだけ神事の形をとどめ、参拝客には来年以降も見ていただきたい」と語った。【大坪菜々美】