30日午後2時55分ごろ、千葉県市原市青柳の住宅から「父親が親戚にナイフで刺された」と110番があった。県警市原署員が駆けつけると、70代くらいの男性が室内で、40代くらいの男性が敷地内で倒れていた。2人は親子で、いずれも刃物のようなもので胸などを刺されており、父親は搬送先の病院で死亡した。県警が殺人事件として捜査。親族とみられる男性が現場から立ち去ったとの情報があり、県警は30日夜、この男性の身柄を同市内で確保した。
県警などによると、息子は重傷だという。現場はJR五井駅から南西約3キロの住宅街。【長沼辰哉、山本佳孝】
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大阪の女子大生殺害 はしごの空き箱、灯油…階下の男、計画的犯行か
大阪府大東市のマンション3階一室で住人の大学4年、吉岡桃七(ももな)さん(21)が殺害された事件で、吉岡さん宅の真下の部屋に住む男が、はしごや灯油などを準備していたとみられることが30日、捜査関係者への取材で分かった。司法解剖の結果、吉岡さんの遺体には刃物などによる数十カ所の傷があり、後頭部の粉砕骨折などが致命傷となったことが判明。大阪府警は男が強い殺意を持ち、計画的に吉岡さんを襲った疑いがあるとみて詳しい経緯を調べる。
府警によると、男はビルメンテナンス会社の嘉本(かもと)悟社員(48)。4月28日朝、吉岡さんの部屋の真下にある2階の自室で火災が起き、室内から搬送された後に死亡。死因は急性一酸化炭素中毒だった。室内には、灯油が入っているとみられるポリタンクや着火器具があり、府警は自ら火をつけたとみている。
吉岡さんは同日朝、自室のベッド横でパジャマ姿で血を流して倒れていた。ベッド上には複数の鈍器や刃物が残されていたほか、吉岡さん宅と嘉本社員宅のベランダとの間には、はしごがかかっていた。
捜査関係者などによると、はしごはマンションの備え付けではなく、嘉本社員宅からは、はしごの空き箱のようなものが見つかった。また、部屋には石油ストーブなどはなく、放火するために灯油を用意したとみられる。吉岡さん宅の玄関付近にはドアストッパーがあり、嘉本社員が玄関ドアが開かないようにして逃げ道を塞ぐために仕掛けた疑いがある。
国内死者、5カ月間で5倍に 全国1万人超 変異株猛威
新型コロナウイルスによる死者が、全国で1万人を超えた。感染拡大の「第3波」に入った昨年11月下旬以降に急増し、2千人から5カ月間で5倍に膨らんだ。若年層の感染者が家庭内や高齢者施設などに持ち込み、高齢者に広がる傾向がみられる。感染力の強い変異株が蔓延(まんえん)する中、重症化率や死亡率の悪化も指摘され、医療逼迫(ひっぱく)に拍車がかかるとの懸念が渦巻く。
29日時点の死者は1万204人。都道府県別では東京1889人▽大阪1448人▽北海道856人▽神奈川816人▽埼玉745人-と、感染者の多い大都市圏が上位を占める。
国内で初めて死者が確認されたのは昨年2月13日。厚生労働省の集計では7月28日に千人になるのに166日間、11月24日に2千人に達するのにさらに119日間かかったが、その後、増加ペースが加速。今年1月23日には5千人を超え、そこから3カ月余りで倍増した。最近は1日50~60人台のペースで推移する。
4月28日時点の判明分では、男性5425人、女性3796人と男性が1・4倍多い。年代別では80代以上が6083人(65%)、70代が2213人(23・7%)、60代が689人(7・4%)と高齢になるほど多い。30代は19人、20代は3人、10代以下は0人。死亡率も80代以上13・8%、70代5・1%、60代1・4%と高齢ほど高くなる。
感染者は20代が最多で、年代が上がるごとに少なくなるが、高齢者は持病を抱えていることなどから重症化リスクが高いとされる。高齢者施設などで相次ぐクラスター(感染者集団)の発生も、高齢者の死者の増加につながっている。
医療体制の悪化が死亡率を高める可能性を示すデータもある。東京都の分析によると、昨年7~10月の全年代の死亡率は0・5%だったが、医療崩壊の危機に直面した第3波を含む昨年11月~今年3月は1・5%に上昇していた。
また、現在流行する変異株は若年層でも感染しやすく、重症化する事例の報告も相次いでいる。病床逼迫が深刻な関西圏では、療養中や入院・療養先の調整中に自宅で死亡するケースが複数確認されている。
米ジョンズ・ホプキンズ大の集計によると、世界全体の死者は4月30日時点で約316万人。米国約57万人、ブラジル約40万人、メキシコ約21万人、インド約20万人と続き、日本は42番目の多さだという。
肺がん8千人診断遅れか コロナ影響で、学会調査
日本肺癌学会は30日、2020年の肺がんの新規患者数を調査した結果、前年より6.6%減少したと発表した。新型コロナウイルスの流行による受診控えや検診控えが影響しているとみられ、全国で8600人の診断が遅れ、治療の機会を逃したと推定している。
同学会は全国の大学病院やがん専門病院などを対象にアンケートを実施。118施設のデータを解析した。2019年1~10月の肺がんの新規患者数は1万9878人だったが、20年の1~10月は1万8562人で6.6%減少した。
20年は全国で13万人が肺がんと診断されると見込まれていたが、8600人少ないことになる。
「同一性」と「殺意」ドン・ファン事件、覚醒剤投与の立証に壁
「紀州のドン・ファン」と呼ばれた和歌山県田辺市の会社社長、野崎幸助さん(当時77歳)が急死した事件で、県警は元妻の須藤早貴容疑者(25)が多量の覚醒剤を飲ませて殺害したとみて調べている。自宅から微量の覚醒剤が見つかったが、実際にそれが「凶器」として使われたのか、立証はこれからだ。過去の同種事件では殺意が立証できなかったケースもあり、捜査のハードルは高い。
事件は2018年5月24日夜に発生。須藤容疑者と家政婦の女性が、自宅2階寝室で倒れている野崎さんを発見した。午後9時ごろに急性覚醒剤中毒で死亡したとみられ、血液と胃の内容物から、致死量を超える覚醒剤成分が検出された。
夕食時は家政婦が外出し、野崎さんと須藤容疑者は2人きり。野崎さんはその頃に覚醒剤を飲まされたとみられる。事件後、1階台所の床などから微量の覚醒剤が検出され、県警は使用時に散らばった可能性があるとみている。
ただ、専門家によると、遺体と床から検出された覚醒剤が同一だと証明するのは難しい。昭和大薬学部の沼澤聡教授(毒性学)は「通常、物質の同一性を判断するには、結晶に混ざっている不純物を比較する。しかし、国内で流通する覚醒剤は不純物が少ない上、体内に入って結晶が溶けると他の不純物と混ざり、同一性の証明はほぼ不可能だ」と指摘する。
覚醒剤が使われた事件は過去にもあった。警視庁は19年、東京都内の自宅で女性に覚醒剤を飲ませ、急性覚醒剤中毒で死亡させたとして、殺人などの疑いで税理士を逮捕。しかし、東京地検は「殺意は認められなかった」として傷害致死罪などで起訴した。
大阪府警は11年、東大阪市内のホテルで女性に覚醒剤を投与するなどして殺害したとして、無職男性を殺人容疑で逮捕。大阪地検は「殺意を問うに足る証拠がなかった」として重過失致死罪などで起訴した。
和歌山県警は須藤容疑者が事件前、インターネットで殺害方法などを検索していた形跡などから殺意を立証するものとみられるが、殺害に直接結びつく証拠が乏しい中、困難も予想される。
捜査関係者によると、須藤容疑者は逮捕前の任意の事情聴取に「身に覚えがない」などと関与を否定。4月28日の逮捕後は淡々とした様子だという。和歌山地裁は30日、須藤容疑者の勾留を許可した。期間は5月9日までの10日間。【山田毅】
5連休スタート、菅首相「不要不急の行楽や帰省を控えて」
菅首相は30日、東京都や大阪府の新型コロナウイルスの感染状況について「感染者数は高止まりが続いてる」と述べた上で、「あすから5連休に入る。不要不急(の外出)、行楽、帰省を控えていただきたい」と国民に呼びかけた。首相官邸で記者団の質問に答えた。
新型コロナワクチンについては「7月末を念頭に高齢者の皆さんへの接種を終えるように全力を尽くしていきたい」と改めて強調した。
インド「変異株」なぜ日本に入ってきた 「水際対策強化」も入国者は途絶えずか
新型コロナウイルス感染が爆発的に拡大しているインドが、「新型コロナウイルス変異株流行国・地域」に指定された。厚生労働省が2021年4月28日に公開した資料によると、これまで同国からの入国者・帰国者については、「自宅などで入国後14日間の待機」だったが、5月1日0時から「検疫所長の指定する場所で待機」、「入国後3日目に改めて検査」となる。
変異株流入を少しでも止めるための水際対策だが、インドの周辺国にあたるネパールは「変異株流行国・地域」対象外。厚生労働省の4月29日の発表ではインドはじめ、ネパールやパキスタンなどからの帰国者で、空港検疫により新型コロナウイルスの患者1人、無症状病原体保有者13人が報告されている。この「患者1人」は、4月29日にインドから羽田空港に到着した男性だ。
インド首都デリーからの到着便がいくつも
外務省は20年10月30日に発出した「各国に対する感染症危険情報」で、インド、ネパールやパキスタンなどを「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」地域と定めているが、直近で日本とインドの間にはどの程度、飛行機が飛んでいるのか。
まず羽田空港。公式サイトの「国際線フライト」情報でインド首都・デリー行きの便を探すと、4月29日(出発済み)と5月1日の9時40分発がある。逆に、デリーから到着する便は4月29日6時55分(到着済み)、5月1日5時35分、6時55分。5月1日の二便は、いずれも4月30日19時現在、欠航情報は出ていない。
続いて成田空港はどうか。4月29日の10時30分、デリー行が出発済みになっている。だが4月30日7時35分にインド・ムンバイから到着するはずだった便は「欠航」だ。ネパール首都・カトマンズ間のフライトもある。4月30日9時に到着した便は「到着済み」、同日11時のカトマンズ行きは「出発済み」だ(いずれも4月30日19時現在)。
既に変異株感染者が国内に感染を広げている恐れも
外務省は4月23日発表の「新型コロナウイルス感染症に関する水際対策の強化に係る措置について」でインドやネパール、パキスタンなどを「上陸拒否対象国・地域」に指定している。「日本上陸前14日以内」に同国・地域に滞在歴がある外国人は、当分の間、「特段の事情」がない限り、上陸を拒否している。
逆に言えば、「特段の事情」があれば、インドやネパール、パキスタンに「日本上陸前14日以内」に滞在していても上陸が認められるということだ。また、上陸拒否対象地域でない地域から、上陸拒否対象地域を「給油や乗り継ぎ目的で経由(経由地で入国する場合は除く)した後に日本に到着する場合」は、上陸拒否対象地域での滞在歴があるとはみなされない。
前述した通り、あす5月1日より、インドからの入国者・帰国者は、「検疫所長の指定する場所で待機」、「入国後3日目に改めて検査」を受ける体制に移行する。ただ既に、これまで空港で行われていた「抗原検査」をすり抜けた変異株感染者が入国し、国内に感染を広げているとの指摘もある。
愛知のまん延防止措置「延長、やむを得ない」 大村知事が見解
愛知県に適用中の新型コロナウイルス対策の「まん延防止等重点措置」について、大村秀章知事は30日の記者会見で「何らかの形で延長ということも、やむを得ないのではないか」と述べ、現状では予定期限の5月11日での解除は難しいとの見方を示した。
県内の新規感染者数の7日間平均(29日時点)は291・3人で、国の指標で最も深刻な「ステージ4」相当に達している。大村知事は「今の状況では11日をもって解除は、なかなか難しいのではないか」と述べた。【太田敦子】
「飛鳥2」乗客1人がコロナ感染 クルーズ中止、横浜港へ
横浜港を出発したクルーズ船「飛鳥2」の乗客で東京都内在住の60代男性が新型コロナウイルスに感染したことが30日、明らかになった。運航会社「郵船クルーズ」や横浜市によると、船内に感染は広がっていないとみられるが、クルーズは中止。船は5月1日の昼ごろ、横浜港に戻る予定。
市や同社によると、飛鳥2の乗客らは302人、乗員は425人。乗客は出港の1週間前の検査で全員陰性だったが、乗船直前の検査の結果、30日午後に男性の陽性が判明した。男性は発熱の症状はなく、客室に隔離。濃厚接触者は一緒に乗船した家族の女性1人のみで、船内で検査の結果、陰性が確認された。
民家で親子刺される=父死亡、親族?男確保―千葉
30日午後3時ごろ、千葉県市原市青柳の民家で「父親がナイフで刺された」と110番があった。県警市原署によると、住人の親子2人が胸を刺され病院に搬送されたが、うち父親(74)が死亡。息子(42)は重傷だが、搬送時には意識があったという。親族とみられる男1人が車で逃走していたが、同市内で身柄を確保された。同署は殺人未遂容疑で捜査を進めている。
同署によると、父親は室内で、息子は敷地内の屋外で倒れていたという。現場から刃物などは見つかっていない。
男は40代くらいで身長は約170センチ。逃走時、上下とも青の作業着を着ていた。
現場はJR内房線五井駅から南西に約3キロの住宅街。
[時事通信社]