山形市職員、起訴内容認める スキーW杯汚職

山形市で平成30年1月に開かれた「FISスキーワールドカップ(W杯)ジャンプ女子蔵王大会」の協賛金集めの業務委託をめぐり、業者に便宜を図った見返りに飲食接待を受けるなどしたとして収賄などの罪に問われた山形市教育委員会スポーツ施設係主査、二瓶裕治被告(39)の初公判が27日、山形地裁(兒島光夫裁判長)で開かれ、二塀被告は「間違いありません」と起訴内容を認めた。
検察側は冒頭陳述で、蔵王大会は平成23年度から行われ、二塀被告は開催事務を担当。被告は開催事務を担当。スキー用品販売会社の男性社長(41)=贈賄罪で罰金50万円の略式命令、納付=から独立前の広告代理店時代と同様に協賛金集めに携われるように依頼を受けた。検察側は「二塀被告は『恩を売っておけば謝礼など見返りが期待できる』と考え、業務委託を決めた」と指摘。また検察側は、車の購入や改造で借金をつくり金に困った二塀被告が山形県スキー連盟の口座から着服を繰り返し、「借金の返済や家賃、駐車料など私的に使った」と指摘した。
起訴状などによると、二瓶被告は、山形市蔵王温泉で開かれた平成30年1月の蔵王大会で企業の協賛金を集める事務を担当し、飲食接待や海外旅行費の代金など約25万円の利益供与を受けたとされる。また27年1月から30年11月まで、県スキー連盟の口座から計約307万円を横領したとしている。