「女装教師」はなぜ、わざわざバレるようなことをしたのだろうか――。
広島県福山市の入浴施設「コロナの湯」の女湯に侵入したとして、同県立府中東高の教諭、中岡浩容疑者(36)が24日、建造物侵入の疑いで県警福山東署に現行犯逮捕された。
24日午前0時10分ごろから15分ごろまで、細身の中岡容疑者は化粧をして女性用のカツラをかぶり、裸にタオルを巻いた姿で女湯にいた。女装男がいることに気付いた女性客が従業員に伝え、中岡容疑者はその場で取り押さえられた。
調べに対し、「男の私が女湯に入浴したことについては、申し訳ないと思っています」と供述しているという。
■営業終了間際に侵入
その日の営業時間は深夜1時まで。入浴料は800円で、中岡容疑者は終了時間前に女湯に侵入していた。
「その日の混み具合は分かりませんが、普段でしたら閉店間際であればお客さんはほとんどいません。これまで不審な人物が女湯に入っていたことはありません」(入浴施設の従業員)
入浴客の少ない閉店間際では、せっかく「潜入」に成功しても女性の裸を見られなかった可能性もあることから、ただ単に「女湯」に入りたかっただけだったのかもしれない。
中岡容疑者は独身で昨年4月に正式採用され、それまで同校で4年間、臨時的任用職員をしていた。
県教育委員会教職員課の担当者がこう言う。
「府中東高に来るまでは他県で教えていたそうです。工業を担当していて、インテリアが専門分野でした。担任は持っていません。本人から話を聞いて、事実確認をした上で処分という形になります」
府中東高がある府中市は「家具の産地」として知られ、木材加工やモノづくりが盛んな地域。同校は県内で唯一、普通科と工業科を併設している。中岡容疑者が指導を行っていたインテリア科では家具や住宅などの技術やデザイン、機能を学ぶことができ、卒業後、3年間の建築実務経験を積めば2級建築士の試験を受けられる。同科は数々のコンテストで受賞歴があるという。
同校の校長はこう話す。
「当然ですが、学校内では一切、そういったところを見せることはありませんでした。不祥事を起こさないよう、本校でも年3回ほど研修を行っていました。どんな印象だったか? 特段、こうだというのはありません。普通の教員です。(内容が内容なので)びっくりしている生徒やショックを受けた生徒もいるでしょうから、心のケアを含め、相談窓口をつくって対応しています」
女性になった気持ちで広い湯船につかり、モノづくりの構想でも練っていたのだろうか。