千葉県印西市の老人ホームで平成29年、睡眠導入剤入りの飲み物を同僚らに飲ませ、交通事故などで6人を殺傷したとして殺人や殺人未遂などの罪に問われた元職員の准看護師、波田野(はたの)愛子被告(74)の上告審判決で、最高裁第2小法廷(草野耕一裁判長)は29日、殺意の一部を認めなかった2審東京高裁判決を破棄し、被告側の控訴を棄却した。懲役24年とした1審千葉地裁の裁判員裁判判決が確定する。4裁判官全員一致の結論。
2審判決は「事故に巻き込まれた対向車の2人に対する殺意までは認められない」として1審判決を破棄、審理を地裁に差し戻した。これに対し第2小法廷は、対向車の2人が事故を避けられたとは限らず、2人が死亡することも「十分あり得る」などと指摘。殺意を一部否定した2審判決は「誤りだ」とした。
判決によると、波田野被告は29年2月、准看護師として勤務していた老人ホームで、同僚の山岡恵子さん=当時(60)=に睡眠導入剤入りの飲み物を飲ませた上、車を運転して帰宅するよう仕向け、交通事故を起こさせて殺害。対向車の男性にもけがをさせた。同様の手口で同年5~6月に別の同僚2人と同乗者、事故の相手の計4人にも重軽傷を負わせた。