新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の延長が決定した2日、都内の大学生や飲食店主らからは「いつまで耐えられるか」「仕方がない」などと声が上がった。政府は宣言が解除された後も営業時間の短縮要請を当面継続する方針を打ち出しており、生活への影響拡大が懸念される。
■安さ求め
2日午後8時過ぎ、東京都江東区のJR亀戸駅前の繁華街。時短に応じる居酒屋などが閉店すると、弁当屋「キッチン ダイブ」に、スーツ姿の会社員や若者らが次々と訪れた。200円台という低価格商品や大盛り弁当も用意され、店内は品定めする客で混雑した。
近くのアパートに一人で暮らす大学2年の男子学生(20)は、300円の日替わり弁当を購入。昨年12月から、アルバイト先の飲食店2店の勤務を減らされ、家賃や光熱費などを払うと、手元に2万円ほどしか残らないという。
バイト先でまかないを食べる機会が減ったため、安さと量が売りのこの弁当屋の利用回数を週3回ほどに増やした。男子学生は「じわじわと生活が苦しくなっており、宣言の延長はつらい。この店は、量も種類も多いので本当に助かる」と話した。
店は先月の緊急事態宣言発令から、午後8時以降に訪れるドライバーや若者、会社員らが増え、売り切れ寸前になる日もあるという。伊藤慶店長(38)は「延長は仕方がないが、生活への影響が確実に広がっていると感じる。弁当の提供でなんとか貢献したい」と語った。
■長期化
政府は2日、緊急事態宣言の解除後も時短要請などの緩和を段階的に行うとした。
東京・新橋の焼き鳥店「地鶏屋」店主の石川政幸さん(53)は「長期化すると、店を続けられないかもしれない」と危機感を募らせる。時短要請に応じてランチ営業を始めたが、売り上げは前年の3~4割ほど。1日6万円の協力金があっても、約15人の従業員の給料や店舗の家賃などを確保できるか心もとないという。
東京・豊洲の水産仲卸477業者でつくる「東京魚市場卸協同組合」でも懸念が高まっている。時短の余波で売り上げが3~4割ほど減った業者が多く、常務理事の難波昭信さん(59)は「飲食店と卸売りだけでなく、生産者の漁師や養殖業者も共倒れになってしまう。もっと支援してほしい」と訴えた。