ミャンマーで1日に起きた軍事クーデターに対し、静岡県内のミャンマー人たちから憤りの声が上がっている。アウンサンスーチー国家顧問を自宅軟禁した国軍を批判。7日に静岡市葵区でスーチー氏の解放などを求めて署名運動を行う。【渡辺薫】
「ミャンマーのために働こうとする人たちが政治にかかわることのできる国であるべきだ」。静岡市駿河区でミャンマー料理店・マンダレーレストランを経営するミントナインさん(58)は、今回の軍事クーデターに激しい憤りを覚えるという。
料理人として20年以上前に来日。当時のミャンマーは銅や鉛などの鉱物資源、ガスや石油などの天然資源が豊富だった。だが、軍政下で「軍部が私腹を肥やすばかりだった。彼らはまったく国のために働いていない」との思いを抱き、祖国を離れた。
ミャンマーはその後、2011年に民政移管した。15年の総選挙でスーチー氏の率いる国民民主連盟(NLD)が勝利して、16年にNLD政権が誕生。「国がよくなる」と期待を膨らませた。20年11月の総選挙もオンライン投票でNLDを支持する意思を示した。
週末は祖国の友人たちとテレビ電話を楽しんでいたナインさん。国軍の状況を聞くにつれ、「『軍事クーデターが起きかねない』との懸念を抱いていた」と明かす。軍事クーデター後は一時、友人たちとまったく連絡がとれなくなり、不安で仕方がなかったという。
ナインさんは「スーチー氏たちは国のために頑張っていた。何もしなくてよいのか」と自問。マンダレーレストランに集う常連のミャンマー人留学生たちから相次いだ「動こう」との声を受け、スーチー氏の解放などを求めて署名を集めることが急きょ、決まった。
署名運動は7日午前9時から正午まで、静岡市葵区の青葉シンボルロードで実施する予定。在日ミャンマー人だけでなく、広く日本人からも署名を得て、外務省に提出するという。