和歌山妻殺害事件 弁護側「死亡は事故」無罪主張へ 18日初公判

和歌山県白浜町の海水浴場で2017年7月、水難事故に見せかけて妻を殺害したとして、殺人罪に問われた夫の野田孝史被告(31)の裁判員裁判が18日、和歌山地裁で始まる。弁護側は妻の死亡は事故だったと無罪を主張する方針とみられ、公判では「事件性」などが争点になるとみられる。
起訴状によると、野田被告は17年7月18日午後4時半~50分ごろ、白浜町の海岸付近で、妻志帆さん(当時28歳)の体を何らかの方法で海中に押さえつけて溺れさせ、低酸素脳症で殺害したとされる。
野田被告は「妻が溺れた」と海水浴場の監視員に助けを求め、志帆さんは2日後に病院で亡くなった。県警は事件から9カ月後の18年4月、野田被告が水難事故を装って志帆さんを殺害したとして、殺人容疑で逮捕した。
捜査関係者によると、志帆さんの胃から大量の砂が確認され、浅瀬に沈められて海底の砂を飲み込んだ可能性が浮上。さらに、野田被告が志帆さんに死亡の数カ月前に多額の保険金を掛け、スマートフォンで「事故死」「保険金殺人」などと検索していたことも判明したという。
また、野田被告には別に交際していた女性がおり、「妻と離婚する」などと伝えていたとされる。検察側はこうした状況証拠を積み重ね、殺人罪を立証するとみられる。
一方、直接の目撃情報がない中、野田被告は捜査段階で黙秘を続けたとされ、公判での主張が注目される。【木村綾】