ワクチン承認巡り、米製薬団体「日本でも緊急使用制度必要」

米製薬大手ファイザーなどが開発した新型コロナウイルスワクチンの日本での実用化が米英などから約2カ月遅れとなったことについて、米国研究製薬工業協会(PhRMA)のジェームス・フェリシアーノ在日執行委員長は18日のウェブ記者会見で、非常時に迅速に医薬品の使用を認める米国の「緊急使用許可(EUA)」のような制度が、日本でも必要との見解を示した。
ファイザーのワクチンは昨年12月に米食品医薬品局(FDA)が緊急使用を許可した。一方、日本では審査を担う医薬品医療機器総合機構(PMDA)が日本人への安全性と有効性の確認のため、国内での臨床試験(治験)データを求め、承認は今月になった。
フェリシアーノ氏は、こうした遅れは、国内で治験が必要とされたことが原因と指摘した上で、「(日本にも)EUAのようなものが必要だ。重要な医薬品に関しては迅速な承認が実現されるべきで、政府もより柔軟なアプローチをしてほしい」と訴えた。
政府・与党内では新型コロナへの対応を踏まえ、国内での創薬の強化の必要性も指摘されているが、フェリシアーノ氏は、政府による薬の公定価格「薬価」の引き下げ改定が、製薬企業の日本での投資意欲をそぎ、この10年で日本での治験の数が中国に逆転されたとも指摘。「見通しの利かない市場で、企業が投資に及び腰になり、成功する製品を日本で出すのが難しくなっている」と苦言を呈した。【横田愛】