「エスカレーターでは追い越さない」条例案、県議会に提出へ…利用者らに努力義務

エスカレーターでは追い越しをせず、立ち止まって乗って――。19日に開会した埼玉県議会2月定例会で、自民党県議団がそんな条例案を提出する。駅などのエスカレーターでは歩行者による転倒や転落事故が相次いでいて、条例案は利用者らに安全利用の努力義務を課す。10月1日の施行を目指す。
「県エスカレーターの安全な利用の促進に関する条例案」(仮称)は、利用者の努力義務のほか、エスカレーターを設置する鉄道会社などの事業者にも利用者への周知徹底などを要請し、県には啓発活動の実施を求める。
さらに定着を図るために、知事には事業者への指導や助言のほか、怠った事業者への勧告や公表などの権限を設ける方向だ。
首都圏の駅などでは、利用者がエスカレーター上の左側に立ち、右側を歩く人のために空ける習慣が定着しているが、利用者同士の接触事故などが後を絶たない。日本エレベーター協会によると、エスカレーターで歩くなど「乗り方不良」による事故は、2018~19年に全国で805件発生している。
JR東日本大宮支社は「エスカレーターでの追い抜きは、大きな事故につながる危険がある」として条例案を歓迎している。