クラゲの展示数世界一で知られる山形県の鶴岡市立加茂水族館が、飼育するクラゲの餌代をインターネット上のクラウドファンディング(CF)で1カ月間募ったところ、目標の年間餌代500万円を大きく上回る959万1489円が集まった。CFは20日に終了し、奥泉和也館長(56)は「愛されている水族館だと再確認した。さらに努力し、世界一のいい展示を見せたい」と感激している。【長南里香】
同館では60種類以上のクラゲを展示。直径5メートルほどの巨大な水槽で約1万匹のミズクラゲが舞う「クラゲドリームシアター」などが人気で、多くの家族連れなどでにぎわう。
しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響で状況は一変。政府の緊急事態宣言などの影響もあり、年間約50万人の入館者は、2020年度は半分以下の21万人(1月末時点)まで落ち込んだ。
収入が激減する一方で、展示中の60種類のクラゲの餌となるベトナム産プランクトン「アルテミア」の購入費がかさむようになった。このため、ネットを通じて1月20日から1カ月間、CFで募ったところ続々と善意が寄せられ、延べ911人から寄付があった。
奥泉館長は「現金10万円を直接持参した人もいて感謝の気持ちでいっぱい」と目を潤ませた。集まった全額は餌の購入費に充てられる。3000円以上の寄付者には、金額に応じて、返礼品としてオリジナルのクラゲグッズや年間パスポートなどを贈るという。
クラゲの飼育を担当する池田周平さん(33)は「さまざまな餌を試した結果、クラゲの美しさと水質を維持するのはベトナム産の卵をふ化させたものがベスト」と話す。最も消費が激しい1万匹のミズクラゲの当面の餌が確保できたと、笑顔を見せた。