医療従事者を対象にした新型コロナウイルスワクチンの先行接種が始まってから24日で1週間を迎えた。厚生労働省によると、接種を受けた人数は2万人に迫り、重大な副反応はないとしている。
24日午後5時時点で、ワクチン接種を受けたのは全国96病院の計1万7888人。報告された副反応の疑いは24日午後5時までに3件あった。じんましん、冷感・悪寒戦慄(せんりつ)、脱力で手足が上がらないとの3件で、急激なアレルギー反応「アナフィラキシー」など重篤な発生報告はないという。
政府は、医療従事者約4万人に先行接種した後、他の医療従事者▽高齢者▽基礎疾患がある人▽高齢者施設の従事者――の順に優先接種し、その後に一般の人への接種を始める予定だ。
ただ、世界的なワクチン供給の逼迫(ひっぱく)を受け、接種スケジュールは不透明さを増している。既に承認されているファイザーのワクチンは3週間間隔で2回接種することを前提に有効性を確認しているものの、1回接種でも発症を減らす効果があるとする海外の研究が発表され、河野太郎行政改革担当相が接種回数の見直しに言及。自民党からも幅広く1回接種することを優先すべきだという声が上がっている。
田村憲久厚生労働相は24日、閣議後の記者会見で「1回接種は検討していない。現時点では難しいと思う」と述べた。1回接種では2回より効果が落ちることを挙げ、「国民の理解を得られるだけのデータを持ち合わせてもいない」とも指摘。接種の進め方の見直しにはファイザーからの薬事承認変更の申請が必要との見方を示した。【矢澤秀範、中川聡子】