埼玉県警機動隊のプールで2012年、同隊の佐々木俊一巡査(当時26歳)が水難救助訓練中に溺死したのは指導していた隊員らの私的な制裁が原因だったとして、遺族が県と元指導員ら5人に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が26日、東京高裁であった。岩井伸晃裁判長は、県に約9270万円の賠償を命じた1審・さいたま地裁判決を変更し、賠償額を約9530万円に増額。元指導員らへの請求は1審判決と同じく退けた。
判決は、「合理性のない『根性論』に基づいて、指導員から水中に沈められ、苦しんだ末に溺死した被害者の無念は計り知れない」と指摘。ただ、元指導員らの行為が訓練とは無関係だったともいえないとし、「公務員の職務上の行為は国や自治体が責任を負う」とした国家賠償法の規定が適用されると結論づけた。
県警監察官室は「判決内容を精査した上で、適切に対応してまいります」とコメントした。