【独自】北海道女児虐待、両親が診察病院に口止め…「児相に連絡するな」

北海道留萌市で父親と継母が9歳だった女児を虐待したとして傷害容疑で逮捕された事件で、両親が女児のけがを診察した病院に対し、「児童相談所には連絡するな」などと口止めしていたことが関係者への取材で分かった。病院は要請に応じず児相に連絡し、保護につながった。
父親(38)と、継母(37)は2016年2月頃、自宅で女児の頭を複数回殴り、約2週間の切り傷を負わせたとして、今月7日に道警に逮捕された。女児のほか弟(当時7歳)も虐待を受けていたとみられ、2人の体にはやけどや打撲などの痕が数十か所あった。
関係者によると、両親は2人を診察した病院に対し、「遊んでいる時にできた傷だ」などと説明し、児相に連絡しないよう強く求めたという。だが、病院は応じず、児相に連絡。児相は16年3月、きょうだいを一時保護し、道警に通報した。
厚生労働省によると、19年度に全国の児相が対応した虐待19万3780件のうち、医療機関からの連絡がきっかけになったのは1・9%の3675件にとどまっている。