震災避難生活なお4万1241人、復興事業に35・3兆円…東日本大震災10年

東日本大震災では、現在も4万1241人が避難生活を続ける。ハード面の復興事業を終えた地域でも人口が戻らない。11日は被災地にとって課題を抱えたままの節目となる。
震災による直接の死者・行方不明者は1万8425人。見つかっている遺体のうち、この1年で新たに3人の身元が確認された。避難生活に伴う病気の悪化や疲労による震災関連死は3775人に上る。
国は10年間で復旧・復興事業に35・3兆円を投じた。岩手、宮城両県では仮設住宅が今月末に解消される見通しだ。
東京電力福島第一原発事故が起きた福島県では、県内7市町村の計337平方キロ・メートルで、避難指示が解除されていない。
11日は、政府主催の追悼式が国立劇場(東京都千代田区)で行われ、天皇、皇后両陛下が出席されるほか、菅首相ら各界代表者、遺族代表が参加する。昨年は新型コロナウイルスの感染拡大で中止されたが、規模を縮小する形で開催される。岩手、宮城、福島3県でも参加人数を絞って式典を開く。