ホームレス襲撃の元少年ら「逃がさんぞ」、投石は日に日に激しさ増し…「殺されるかも」

岐阜市で昨年3月、ホームレスの渡辺哲哉さん(当時81歳)を襲撃して死亡させたとして、傷害致死罪に問われた元少年2人の裁判員裁判の第2回公判が12日、岐阜地裁(出口博章裁判長)で開かれた。
この日は、渡辺さんと20年ほど路上生活を共にしていた女性(69)が証人として出廷。「昨年3月に入ってから、深夜になると毎日のように被告らが現れ、石を投げられた。殺されるかもしれないという恐怖から、夜も眠れない状況だった」と当時を振り返った。
女性の証言では、昨年3月に入り、元少年らからの投石が始まった。投石は連日続いたため、4回ほど110番をしたものの、状況が改善されることはなく、日に日に激しさを増していく一方だったという。事件が起きた3月25日には、「今日は逃がさんぞ」という言葉とともに、

執拗
( しつよう ) に追いかけ回され、逃げるために使おうとした自転車の車輪を複数回強く蹴られ、転倒させられるなどしたと語った。
検察側が「被告らに言いたいことがあるか」と尋ねると、女性は「なぜ私たちを狙い、何の落ち度もない渡辺さんを死なせたのか」と訴えた。元少年2人は女性の証言を終始、うなだれた様子で聞いていた。
この日は、元少年2人の知人男性の証人尋問も行われ、事件より前に複数回あったとされる襲撃の様子について語った。
第3回公判は15日。