広島・宮島の入島税条例案可決 観光客に100円 廿日市市議会

広島県廿日市(はつかいち)市議会は15日、世界遺産・厳島(いつくしま)神社がある宮島(同市)の観光客から集める入島税「宮島訪問税」の導入条例案を、賛成多数で可決した。島に渡るフェリー代に1人100円上乗せして徴収する。2023年度の導入を目指し、5年間で計約15億円の税収を見込む。
入島税は、総務相の同意があれば自治体が独自に徴収できる。伊是名(いぜな)など沖縄県の離島4村が既に導入しているが、公平性を保つため島民からも原則徴収しており、観光客だけが対象の入島税は廿日市市が全国初となる。
同市によると、宮島は人口減が続き、島民が2000人を切っている。一方、来島者は新型コロナウイルス流行前の19年に過去最多の約465万人に達したが、大半は日帰り客で、飲食店や土産物店からの税収は市の財政を潤すほどではないという。
市は使途を公衆トイレの維持など観光客の増加に伴う支出に限ることで、負担への理解を求める。総務相の同意が得られ次第、実証実験を始める方針。ただ、コロナ禍で20年の来島者は前年の約半数の約220万人に落ち込んでおり、松本太郎市長は導入時期について「感染症の収束状況を考慮しながら最終的に検討したい」としている。【賀有勇】